おばんです、makiです。
またしても乙女とは言い難い映画を
観てまいりました。
でも話題作なのでチラッとご紹介☆
と思ったら、長い感想になりました。
「ザ・トライブ」
手話のみで進行する映画です。
音楽もありません。
音は足音や物音、
そして彼らの息音のみ。
息って音がするんだっていう
新鮮な気づきは、まぁこの映画の
副産物なんだけど、
映画内でも息音から彼らの様々な
叫びを聞きとることになります。
そしてそれらの音ですら
ろうあ者である
登場人物たちには聞こえません。
彼らはいったいどんな世界を
泳いで生きているのでだろう。
この映画、昨年のカンヌ国際映画祭で
グランプリを含む3賞を、
その他、各国の映画祭でも
30以上もの賞を受賞したそうです。
監督はウクライナの方です。
「言葉のない手話のみの映画」
それで話題になっているのですが、
手法が斬新なだけではない映画だな
というのが私の感想でした。
彼らが何を話しているのか
観る者に言語化されて伝わらない分、
若い人たちの青々しい感情が
より赤裸々に暴かれて
言葉がある以上に生々しかった。
主人公たちは若すぎて、きっと
どうしようもないことばかり
叫んでいたのだと思う、手話で。
愛してる、愛してない、
信じてよ、信じられない!!!
音で聞こえていたら、その言葉の稚拙さに
気を取られてしまったかもしれない所を、
手話のみに削ぎ落としていることで
わたしは彼らの感情の源泉そのものに
直接触れた、と感じました。
少なくともろうあ者に
理解や共感、もしくは愛を、
といった類の
道徳的な? 善意に満ちた?
映画ではありません。
彼らはそれぞれ、この映画の中で
ただの1人の若者でした。
なべて若者はまっすぐで切なくて
鋭くて、痛々しくて
欲望そのものの存在です。
耳が聴こえても
聴こえなくても
ただそれだけの生き物。
この映画もただそれだけの、
映画だったかもしれませんね。
でもそれだけだったからこそ
すごいと思ったんだと思います。
手法の生かし方に。
過ぎてしまった時代の感情に。
耳の聴こえない誰かのことを
少しだけ知れたことに。
観にいってよかったです。
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…とはいえ手話を解する人は
どういうふうに観たのかな、
とも思うわけですけれど。
以上、長々と
批評にもならない駄文でした。
あ、エロもグロも
包み隠さず映している映画なので
観る方はお気をつけください。
けっこう覚悟が必要です。
わたしはちょくちょく
片目を隠しながら観ていました。
それではー。
maki
