早く食べなくてはいけない。
でもしばし眺めていたい。
吉祥寺「さき田」のすしには、そんな気配がある。
握りもいいが、つけ台が美しい。
塗り板の厚み、角の丸み、輝きは、すしを宝石に映す。
一つ一つのすしに敬意を払って、優しく受け止める。
この光景をしばらく見ていたい。
でも、すぐに手を伸ばさなくてはいけない。

写真は春子。