2-1 スコアのいいゴルフを手の届かないものと考えていないか
スコアをよくするためにはどんなプレーが必要だと思いますか。
力強いインパクトとスムーズなスイングで伸びのいいドライバーショットを放ち、キレのいいアイアンショットでグリーンをとらえる。バーディパットを果敢に狙い、外してもパー。
そういうプレーを18ホール続けるのでしょうか。
そんなきれいなゴルフをしなくても72というスコアは出せます。
プロだって1日のラウンドで会心の当たりは1、2回あるかないかという話を聞いたこともあると思います。
ミスショットばかりをつないでも、プロはスコアをまとめます。
もちろん、プロのミスは、アマチュアには「ミスといえない」程度だからということもありますが、アマチュアの「見てすぐわかるようなミス」を冒したとしてもパーは拾えるのです。
ティショットでトップして180ヤード、セカンドをラフから少し抵抗に負けて右にはずし、アプローチもちょっとダフって寄り切らず、でも上手くマネジメントしてくれば、それでもパーパットが打てます。それを入れれば、「美しくない道のり」でもパーはパー。
実際、ドライバーで平均230ヤード打てれば、バックティからでも81では回れます。まずは目標81からでもいいでしょう。今のままでも、そこまで行けます。「無理だ」と思っているからいつまでたっても近づいていけないのです。実際には、できるはずなのに。まずは、その気になること、自分で自分の尻を叩いてみてください。
2-2 いいスコアを出したくないと思っていないか
ゴルフを始めてまだ100も切れなかった頃に、手ほどきを受けた先輩に「チョコレート」をごっそりもっていかれた……。
クラブ競技に参加し始めたら、次々に心理的揺さぶりをかけられて、自分のプレーができなかった……。そこで、「いいスコアを出す人は、イヤな人だ。だから自分はいいスコアを出す人になりたくない」と思ってしまった人は、実際多いのです。
「仲間とわきあいあいと、勝った負けたといつまでも同じレベルで無理せず楽しむのがいい、1人だけ上手くなったら、みんなが相手をしてくれなくなる。だから、今のままがいい」と思っている人も少なくないです。
でも、それでいいのですか?
また「がまんにがまんを重ねるプレースタイルにならないと、スコアはまとめられない。
楽しむゴルフを追求する自分を捨てなければならないのはイヤだな」と思いますか?
いいスコアを出す新しい自分を手に入れたくはないですか?
自分がいいスコアを出せないことを正当化する意識は、いくらでももてます。しかし、同じくらい、いいスコアを出せることを正当化することもかんたんにできるのです。
「いい人」でもゴルフでいいスコアは出せます。ゴルフでいいスコアを出しても、友だちは減らずに増えていく。
そんな世界もあるのです。
2-3 到底それを実現する力が足りないと思っていないか
「シングルさん」のスコアに出すには、スイングもコースマネジメントもメンタルコントロールも、何もかも足りない。
それらを十分なレベルにするには、まだまだ時間がかかる。やはり無理だ……という思考の仕方も、変えてしまいましょう。
ナイスショットが打てないわけではないはずです。気持ちよく振れてフォローの風にも打ち下ろしにも順目のフェアウェイにも助けられて400ヤードのホールで残り120ヤードだったことがある。左右池とOBでプレッシャーでドキドキしたけれど、真っすぐフェアウェイの真ん中に打てた、などなど。あなたがあなたの技術とあなたのメンタルとあなたのクラブで実行したことが事実なら、それはあなたの実力なのです。
そんなナイスショットでなくても、あなたはすでに持っているものがたくさんあるはずです。「飛ばそうとしなければ225ヤードかもしれないが、フェアウェイを外さない」とか「左には行かない打ち方を持っている。別名スライスだが……」でもいいのです。「残り100ヤード以内から必ず乗せるとはいえないが、3打でホールアウトすることはできる」でもいいと思います。
そうした、「できること」を集めてなんとかしてみましょう。
とりあえず81というスコアなら、「スーパーなこと」ができなくても、実現できるのです。あなたがやれると思って、このプログラムのスタート地点に立ちさえすれば実現できます。