世の中では「備蓄米ブーム」なんて言葉が出てきてるけど、正直に言えば、原因はそんな生易しいものじゃない。ただの米不足だ。米価が上がったのも「市場原理」だから当然だし、JAばかりを悪者にするのも筋違い。悪いのはもっと上だ。

長年続いた減反政策。建前は「農家を守るため」。だが実態は政治家、官僚、自治体、JA、それぞれが既得権益を守り続けただけの話だ。そのツケが今になって一気に噴き出している。水田は減り続け、高齢化も重なり、もはや水田を維持できる人間自体が足りない。減反があろうがなかろうが、遅かれ早かれ米不足にはなっていた。今はただ、そのタイミングが同時に来ただけだ。

企業による大規模農業?たしかに部分的には進んでる。でも日本は山ばかりの国だ。広大な穀倉地帯でもない限り、企業の農業も限界がある。結局、米は減り、田んぼは消え、食料自給率も下がり続ける。

だが問題はそこだけじゃない。水田は食料だけでなく、治水や防災というインフラでもあった。田んぼが消えれば災害は増え、人は減り、限界集落は消えていく。残された住民は都市に集まるしかなくなる。そうしなければ行政コストが跳ね上がり、財政破綻が現実になる。

本来なら、過疎地は早めに整理し、都市集中へ舵を切るべきだ。税金も経済も集約でき、効率的に国を運営できる。でも、「あなたの故郷はもう不要です」なんて誰も言えない。国も政治家も、票が欲しいから口が裂けても言わない。そもそも、そんな将来を冷静に語れる政治家など今の日本には存在しない。

いずれ現実が叩きつけられて、いやでも整理せざるを得ない日が来る。今ならまだ手の打ちようもあるが、日本はいつも現実が火を吹いてから慌てて動き出す。今回もきっとその繰り返しになるだろう。

ただ、もし未来に技術が飛躍すれば、地方分散での生活が成り立つ時代も来るかもしれない。もっと言えば、その頃には「田舎に住む」どころか「地球の外に住む」時代になってるかもしれないけどね。