平日の水上機関区跡にて

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私が立って写真を撮影しているのは、矩形庫が建っていた
跡地になるはずです。現在は建物が取り壊され、広い空き地に
かつて上毛高原駅で保存されていたD51 745号機が露天
で静態保存されているのみです。

ピットというのは、2条の線路間にある凹んだ場所をいい、
機関車の足回りを整備するため、整備担当が潜って作業をする
場所でした。

現在でも水上にこの施設があるのは、週末に運転される蒸気
機関車のカマ替えや給水、注油を行う場所だからです。その
ため、旧機関区跡地にも拘らずベンチやトイレが整備され、
ターンテーブルと整備線とのあいだは赤いアスファルト舗装で
お化粧されています。シーズンの週末は転回ショーを楽しみ
に多くの方が訪れているのでしょう。

私が訪れたときには、人気はなく只々注油に用いられるギア
オイルの匂いが漂っており、脇には石炭ガラが保管されて
いました。

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機関区を思わせる矩形庫はなく人はおらずとも、そこで蒸機が
出区準備を行っている証拠があれば、それで十分だったのです。

感謝!