そういう経緯で大人になったものですから、蒸気機関車の最大の
謎は、どのようにして前進と後進を決定しているのかということ
でした。

ワルシャート式弁装置

火室で石炭を燃やし、ボイラーで湯を沸かして、発生した蒸気の
圧力でシリンダーを動かして蒸気機関車は動く。

これは、よくみかける一般的な蒸気機関車の動作原理の説明です。

しかし、蒸気の圧力でシリンダーを前後に動かすだけだと、前進
するのか後進するのか分かりません。駅に停車して次に発車する
ときに、突然後進したら危ないじゃないですか。

一体全体そこはどうなってるのか?

一般的な動作原理の次の疑問が残っていたのです。

そこのところを、京都は梅小路の職員さんに伺ったところ、逆転
機で前後を切り替えてるんだというご説明でした。なるほど、そ
ういう仕組みがあるのか、と。

だけれども、まだ疑問の半分は残ったままで、逆転機を動かすと
どこがどう動いて、動輪が反時計回りに動いたり時計回りに切り
替わるのかというメカニズム的な理解に繋がりません。

また別の説明では、動輪の動きを司るのはクロスヘッドとも書か
れていて、ロッドとともに前後に動くクロスヘッドが前後進を
コントロールしているようにはとても思えなかったものです。

そうしてようやく行き着いた先が、弁装置。日本の制式蒸機は
ワルシャート式という弁装置を採用していて、この弁装置という
システムによって蒸気機関車の動作がコントロールされている
ことが分かりました。

分かりましたが、仕組みはとても複雑でよく分かりません。とて
も難しいです。これは座学で頭で理解するよりも、実際に見て
触って覚えたほうがよく分かる種類のものなのではないかと思う
ようになりました。とはいえ、そんな機会はどこにあるのかといっ
たところで困っています(笑)。

それはそうと、なけなしの頭で理解したところでは、蒸機の駆動
力をコントロールするにはカットオフと加減弁の操作とふたつの
要素がありますけれども、これらの組み合わせ方によって蒸機の
動きは変わりそうです。

換言すれば、この組み合わせ方の良し悪しが蒸気機関車の運転の
良し悪しという評価になりそうなのですが、どうなのでしょう?

私にもやらせてもらえませんか(笑)

感謝!