ヴァイオレットだかロッソだか、調子よくコロコロ動いていたのは
結局わずか2週間程度のことでした。例のイタ車でございます(笑)

乗り出して少し経ったころ、メーターパネルにインジェクタの警告
灯が点きました。なんとなく「噴け上がりが眠いなぁ」と思ってい
たので、やっぱりというか、いらっしゃ~いという感じだったので
すけれども、困ったことに我がYの取説はスペイン語なのです!

そこで、取説に書かれているスペイン語をGoogle翻訳で訳してみま
した。すると、

「Cuando se produce una averia en el sistema de inyeccion. Al
girar la llave a la posicion MAR el testigo se enciende, pero
tiene que apagarse despues de algunos segundos.
Si el testigo permanece encendido o se enciende durante la
marcha significa que el sistema de inyeccion no funciona
perfectamente, en este caso es posible que resulte dificil
conducir y que el coche consuma demasiado.

障害が噴射システムで発生する。光スイッチMARを配置してキーを
回すが、数秒後にシャットダウンする必要があります。
ライトが点灯したままオンの場合、または噴射システムを使用する
と、それが困難で、運転する車があまりにも多くの消費があります
この場合、完全に動作しないことを意味します運転中に点灯します。」

まあ、こんな感じ。分かります?

とりあえずクルマは走るので、ちょっと派手にエンジンを回したら
なんとかなるんじゃないかと思ったりして様子をみていたのですが、
全然変化はありません。むしろGoogleの言うとおり燃費が悪いのが
さらに気になります(笑)。

仕方なくパーツ交換かと調べてみると、意外にも2~3万円くらい
して、さらにパーツはイタリア取り寄せらしいのです。ガーン。

そこでメンテで頼りにしているヘインズマニュアルのインジェクタ
の項目をみると、インジェクタが完全にダメになる前にメンテナン
スをすることをおすすめします、なんて書いてありまして「なんだ
ボッシュのインジェクタはメンテナンスするのが当たり前なんだ」
と合点がいき、そうなったら得意分野とばかりにバラしてみました。

Lancia Tipo 840A2.000
▲これがストックの状態。

Lancia Tipo 840A2.000
▲エアクリーナを外した状態。

このクルマは、ご覧のとおりシングルポイントインジェクションな
ので、インジェクタは吸気チャンバー中央にあり点火プラグと同じ
ような構造でガソリンを噴いています。

ここから慎重になるフェイズ2に入って、たどり着くとこんな感じ。

Lancia Tipo 840A2.000
▲中央のBOSCHの文字が見えるのがインジェクタ。

バラして分かったのは、構造そのものはキャブの時代からほとんど
変わっていないということで(笑)、ポルシェ・オーナーの皆さまが
メカポンと呼んだKジェトロとかKEジェトロの噴射方式を変えた
だけのようです。

さらに細心の注意を払うフェイズ3では、適当な工具がなかったの
でウォーターポンプ・プライヤで(!)緩めて取り出しました。

Lancia Tipo 840A2.000

ちなみに、インジェクタは電子制御の精密部品ですから、ふつう一
般にウォーターポンプ・プライヤなどは使ってはいけません。良い
子はくれぐれもマネをしないように(笑)。

さて、ここでヘインズのマニュアルをみると、見事にメンテナンス
としか書かれておらず、具体的に何をやったらいいのか詳細記述が
ありません!

インジェクタのトラブルでググると、何やら難しい措置を施してク
ルマの調子が良くなりました!という、チューニング・ショップの
サイトが出てきたりします。

そこで、長年の知識と経験とヤマ勘によって、キャブクリーナを吹
いておくことにして早速実行。

Lancia Tipo 840A2.000

組付けは分解の逆の手順で3分で終了したら、見事に警告灯は消え
ましたとさ。チャンチャン(笑)。

感謝!