今年最高傑作の映画。

ダニエリでアンジーにキスするのは死活的魅力に溢れているし、
夏休みやクリスマスにも新作は公開されるだろうけれども、決定
的に次元が違う。

あしたのジョー

日本中が熱狂した魂の傑作漫画の完全実写映画化は、情熱によっ
て見事に成し遂げられたと思う。

あしたのジョーを初めて観たのは、小学生のころ夕方5時半から
の再放送番組だったのではないかと思う。

外をチャリンコで駆けずり回っていたから毎日は見ていない。断
片的なストーリーの記憶だけ残っているのだが、それでもどこか
近くの川の下にボクシングジムがあるのではないかと憧れ、駆け
ずり回った記憶がある。

そのわずかな記憶に忠実に実写化されている。単細胞なガキんちょ
の心に火をつけた漫画が蘇って燃えている。ものすごく久しぶりに
あの記憶を思い出した。

男には女が立ち入ってはならない聖域がある。死に物狂いになる
何かを持っている。それを知らないで、

なに言ってるの?バカじゃないの?というのは痛いダメ女。
わからない。と思考停止するのは残念な女。
思考停止せず「そういうこともあるかもね」と明らめるのがいい女。

香里奈さんは、知ってか知らずか明らめる努力をしている。これか
ら、ますますいい女に成長しそうだ。

力石役の伊勢谷友介さんも素晴らしい。極限状態の力石に成り切っ
ている。成り切りといえば、相変わらず香川照之さんの演技には個
人的な情熱が籠っている。

あしたのために、死に物狂いで闘って泪橋を逆に渡っていこうとし
ている。

やや内角を狙い、抉り込むように、打つべし。


感謝!