フランス・パリにあるプティ・パレで、イヴ・サン=ローランの
回顧展が開催されています。

フランスは市民/政府ともに芸術に関する理解が深く、会期は
5月11日から8月29日まで。
サンローラン展という企画は珍しいものではなく、現役中には
NYや東京、北京でも開催されたことがあるそうですが、イヴは
2002年初頭に開かれた春夏コレクションを最後に引退し、2008
年に亡くなったにも拘らず、連日会場入口には行列ができてい
ます。
東京・池袋で開催された当時、私はサンローラン展を観ること
ができませんでしたので、今回はなんとしても観ておきたかっ
た最後になるかもしれない機会でした。

イヴは、かつて「クチュールとプレタポルテの違い。それはデ
ザインではない。それは生地であり、手作業であり、フィッティ
ングだ。クリエーションに要する時間は同じ」(引用、Mode et
Modeより)と発言しています。
展覧会はまさにその言葉を裏付けるものでした。
多くの日本人、とくにマーケティングでターゲット市場とされる
ゾーンの「ブランド」の認識は、ブランドロゴに代表される識別
性とそのイメージでしょう。
しかしながら、先の発言を基本として、「生地」と「手作業」と
「フィッティング」が違ったら、もし同じ絵でも仕上がりは全く
異なるものになるのは、折り紙を折ったことのある日本人なら誰
でも解ります。
それらのマテリアルが一定の範囲内にあるのは、今でもあるプレ
タポルテのブティックで確認できますが、マテリアルがない場合
にはメゾンで作られるのがクチュールであったし、刺繍に掛けら
れる時間が600時間超などという、文字通りのコレクションが行わ
れていたことをそこで証明する展覧会です。
YSLのロゴが商品の識別マークなどではなく、身にまとった女性が
輝くような存在に変わるのは、息を吹きかければ飛んでいってし
まう綿帽子のような軽やかで儚いされど力強い存在だったからに
違いないのでした。

感謝!
回顧展が開催されています。

フランスは市民/政府ともに芸術に関する理解が深く、会期は
5月11日から8月29日まで。
サンローラン展という企画は珍しいものではなく、現役中には
NYや東京、北京でも開催されたことがあるそうですが、イヴは
2002年初頭に開かれた春夏コレクションを最後に引退し、2008
年に亡くなったにも拘らず、連日会場入口には行列ができてい
ます。
東京・池袋で開催された当時、私はサンローラン展を観ること
ができませんでしたので、今回はなんとしても観ておきたかっ
た最後になるかもしれない機会でした。

イヴは、かつて「クチュールとプレタポルテの違い。それはデ
ザインではない。それは生地であり、手作業であり、フィッティ
ングだ。クリエーションに要する時間は同じ」(引用、Mode et
Modeより)と発言しています。
展覧会はまさにその言葉を裏付けるものでした。
多くの日本人、とくにマーケティングでターゲット市場とされる
ゾーンの「ブランド」の認識は、ブランドロゴに代表される識別
性とそのイメージでしょう。
しかしながら、先の発言を基本として、「生地」と「手作業」と
「フィッティング」が違ったら、もし同じ絵でも仕上がりは全く
異なるものになるのは、折り紙を折ったことのある日本人なら誰
でも解ります。
それらのマテリアルが一定の範囲内にあるのは、今でもあるプレ
タポルテのブティックで確認できますが、マテリアルがない場合
にはメゾンで作られるのがクチュールであったし、刺繍に掛けら
れる時間が600時間超などという、文字通りのコレクションが行わ
れていたことをそこで証明する展覧会です。
YSLのロゴが商品の識別マークなどではなく、身にまとった女性が
輝くような存在に変わるのは、息を吹きかければ飛んでいってし
まう綿帽子のような軽やかで儚いされど力強い存在だったからに
違いないのでした。

感謝!