今朝1時を回ったころ
娘の部屋からきこえてくる
イトの泣き声で
目が覚めた

しばらく
目をつぶったまま
聞き耳をたてていると
娘が必死で寝かしつけようと
しているようだが
一向に泣き止む
気配はない

用を足すのに階下に降りる
そのついで
娘の部屋を覗いて
「大丈夫か?」
と尋ねると
ベットの上で乳飲み子を抱いたまま
泣きそうな顔をしてる
娘の顔があった

「お父さん、わたし
どうしたらいいかわからへん」

私は尿意も忘れて
「なんで泣いてるの?
お腹すいてんのか?」
と尋ねながら
娘の方へ近づいていく

「一時間前に、100CC
飲んでるから
お腹は空いてないはずやねん」
娘の萎れた声で言う

「んじゃあ、じぃじが
抱いたろう
あんたは、寝とき!」

なにかの目算が
あるわけではなかったが
わたしは娘から
イトを抱き取ると
抱いた下側の手の指で
トントントン

赤ん坊の背中を
ゆっくりとした間隔で
たたきながら
階下へ降りて行った

初めは
お口をプチュプチュと
唇でオッパイを
吸うような格好をするので
「お腹はすいてないよぉ」
と、なだめ
時おり開いて周囲を睨む仕草には
視界を
わたしの笑顔でかくした

トントントントン
なおも背中に指先で
リズムをとっていると
次第に目を閉じて
しばらくして
やっと寝息をたててくれた

年の功なんて
偉そうなことは言えないが
こっちが
不安になると
赤ん坊は敏感に
それを感じ取るように
思うので
それを
娘に伝えてやりたいのだが
なかなかね〜




娘夫婦が二人だけになったとき••


思っただけで

こわ〜っ!