一日の終わり、冷え込んだ夜にスーパーでふと手に取った「金麦〈オレンジ灯る帰り道〉」。


名前の響きからしてズルい一本ですが、実際に飲んでみると、そのイメージにかなり忠実な“冬仕様の金麦”でした。


グラスに注いだ瞬間、まず目を引くのは、いつもの金麦よりぐっと深いアンバー寄りの色合い。街灯がオレンジに灯り始めた帰り道、ふっと立ち止まって空を見上げた時の、あの少しだけ赤みを帯びた冬の空を連想させます。


香りは派手さ控えめで、ふんわりとした甘い柑橘のニュアンスと、香ばしい麦の香りが同居している感じ。


ネーミングから連想するジューシーなオレンジビールではなく、あくまで「柑橘を思わせるホップの香り」が背景にいるタイプなので、フルーツビールが得意でない人でも構えずに飲めそうです。


グラスに鼻を近づけたときの「ほんのり甘いけど、ちゃんとビール顔」というバランスが、冬の夜っぽい落ち着きにうまくハマっています。