3月も半ばになり、そろそろペレット販売のシーズンも終了…なんて思っていたら、最近の寒さで2月以上にペレットが売れています(笑)

暑さ寒さも彼岸まで、と言いますが今年はどうかな?

 

 

さて、ヒノコの人気商品をたくさん作ってくださっている、木工作家の木好七郎左衛門こと吉原さんから、先日興味深い記事を教えていただきました。

 

なんと!木で人工衛星を作って打ち上げる、というプロジェクトが進行中なんだそうです。

このプロジェクトに取り組んでいるのは、京大などの研究チーム。

 

そもそもなぜ人工衛星に木?

それは宇宙の環境問題。

スマホもネットも普及している現代、通信衛星などをはじめとした人工衛星は、現代人にとって欠かせないものになっています。

けれども、その機体を構成するのはもちろん金属。

人工衛星は、運用が終われば大気圏に突入して燃焼させます。

ところが、燃えた後にも、数マイクロメートルほどの極小な酸化アルミニウムの粒子が残り、大気汚染につながるんだそうです。しかも、その粒子は太陽光を反射して、地球の気候に影響する恐れも。

あまり知られていない問題ですが、人工衛星などのいわゆる「宇宙ゴミ」は、かなり深刻だと聞いたこともあります。

まさか地球環境だけでなく、人類の生活のために宇宙環境にもダメージを与えつつあるとは・・・。

 

そこで、木材。

木材であれば、大気圏に突入すれば燃え尽きるので、先述の問題の軽減につながることが期待されているようです。

 

そんな木造人工衛星を作る研究の一環として、ホオノキ・ダケカンバ・ヤマザクラの3種類の木材を、国際宇宙ステーションの船外で約10か月、宇宙空間にさらして劣化の状態を調べる実験が行われました。

結果、強い宇宙線や激しい温度変化のある過酷な宇宙環境にもかかわらず、木材の劣化はほとんど見られなかったそうです。

吉原さん作成の樹種見本。上からカバノキ・ホオノキ・サクラ。

 

その中で、木造人工衛星に使う材として選ばれたのはホオノキ。(朴葉みそ、朴葉飯でおなじみ)

軽くて割れにくく、材質も均質、温度変化に強い、という特徴がある木材です。

 

まだまだ研究途上にある木造人工衛星ですが、近い将来、実現するのかもしれません。

 

(参考:朝日新聞デジタル2023年10月15日)