当時わたしは実家から50分ほどかけてバスで通勤していた。

 

自分の部屋はあるけど、家族は連日の酒にいい顔はしなかった。

 

そうこうしているうちに12月、公的機関への納品の締め日の朝だった。

バスセンターでバスを乗り換えるため、バスの乗口(バスの真ん中あたり)に足をかけた。

右手でポール?を掴み、乗ろうとした瞬間、バスは走り出した。

「えええ?」と思いつつ、腕はドアに挟まれているし、ブーツでバスに帆走するなんてどこまでもつかわかんないしで、混乱した。

しばらく走ると、中の乗客さんが運転手さんに伝えてくれたようで、止まった。

 

運転手さんは必死に病院いくようにと言ってきたが、とにかく締め日前のチェックだけはしたいと思い、会社に向かった。

 

納品チェックは大丈夫だった。

安心すると…なんだか右手がおかしいことに気づく。

 

翌日から入院することになった。