夕刊フジ
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椅子ごと倒れる大技でファウルをよけた中田に、場内は騒然

 打てなくても、守れなくても、やっぱり中田は面白い! プロ初の紅白戦でいいところなく終わった日本ハムの大物ルーキー、中田。それでもしっかり観客を楽しませて帰すあたり、“千両役者”たるゆえんだ。

 3タコ、2三振、1失策の中田が、2500人の観衆を最もわかせたシーンは3回表。中田は、ダッグアウトから3メートルほど前方に椅子(いす)を並べてつくった、急造ベンチの左端に座っていた。

 左打席の大卒新人の村田が、三塁方向に強烈なライナーのファウル。打球は中田の胸めがけてまっしぐらに飛び、「久々に焦ったッス」。座ったままかわすのは至難の業だが、椅子ごと後方に倒れる機転で、「キャンプリタイア1号」となる窮地を脱した。

 思わぬ中田の大立ち回りに、報道陣からは無数のシャッターが切られ、スタンドもどよめいた。

 梨田監督は試合後、「面白かった。持ってるね。なぜあそこにボールが行く?」とスター性を認め、「よくよけた。1人でベンチを倒すなんて普通できないよ」と妙な感心をしてみせた。

 ネット裏のヤクルト・片岡スコアラーも、「ファウルをよけた反射神経は素晴らしい」と絶賛。だが、本人いわく“イナバウアー”は反射神経だけのたまものでなく、「来るかなって警戒してたッス」と豪語する。

 新人合同自主トレで村田と室内で打撃練習をともにする中で、「村田さんは流すのがうまい。三塁側の打球が多い」と見て取ったというのだ。

 また、試合後の特守でも、珠玉のエンタテインメントだった。

 金子誠ら名手の美技がため息を呼ぶかたわら、中田は厳しいノックで右に左に走らされて息も絶え絶えに。だが、中田がネットを支える柱にもたれたところ、なんと支柱が倒れてしまった。

 ファンは爆笑、もちろんノックは中断。支柱を立て直す間に一息ついた中田は盛り返し、ダイビングキャッチで最後は喝采(かっさい)までゲットした。

 今のところ、中田が野球の神様に愛されているかは未知数だが、笑いの神様が降りてきているのは間違いない。



笑いの神かよにひひパンチ!