地球滅亡規模の災害映画で、だけどこれまでの同種の映画のように何らかの方法で助かる道が用意されている、という期待は見事に外れた。

 まず、単純にディザスター・ムーヴィーと言ってしまうことはできないし、期待するような救いもない。どう終わるかというと、半ば旧約聖書の印象だ。「ノアの箱舟」か「アダムとイヴ」。それに「未知との遭遇」がからんでくると言えば、だいたい話を網羅したことになる。

 この意外な展開を面白いと見るか、それはないだろうと白けるかで評価は二分する。

 未来に関する予言が、ある時点まですべて的中していればそこから先も逃れようはないのだ。それを知ってしまっても、もはやどうしようもない。

 不幸にして実現してしまう3つの大惨事はこれまでにない凄まじい映像で描写される。これだけでも劇場の大画面で見る価値は十分にある。絶望的気分を抱くことにはなるが・・・。