ガラスの靴でおなじみ、「シンデレラ」は19世紀のグリム童話に収録されているおとぎ話である。
 
「灰かぶり姫」と蔑まされたシンデレラが舞踏会で王子様と出会うが、ガラスの靴をお城に置き忘れる。
 
もう一度シンデレラに会いたい王子様はガラスの靴が合う女性を探し回り、お城に連れて行き結婚式を挙げる、という元祖総本家的シンデレラ・ストーリーである。
 
子供の頃はシンデレラにトキめいた私だが、今ではツッコミどころ満載で、怖い話でもある。
 
男の私からすると、王子様が非常に怖い。
 
冷静に考えて、綺麗な靴とはいえガラス製の履き物を女性に履かせるとは如何なものか? ガラス製なので、厚みがない部分は脆い。
 
物語ではシンデレラの義理の姉たちがガラスの靴を試着しているが、無理矢理履こうとしてガラスが割れてしまったら、シンデレラを探せないばかりか、シンデレラに関係のない女性に傷を付けてしまうではないか。
 
その程度のリスクヘッジが出来なくて王子様が務まったのか?
 
王子様である以上は、将来国のトップになる人間として靴の扱い方には気をつけるべきだったであろう。
 
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おとぎ話から現代に戻り、今月1〜2日に安倍首相・夫人はイスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相・夫人と「国のトップ同士」で夕食会を行った。
 
GW明けの今になって、夕食のに出てきた「靴のデザート」が物議を醸している。
 
 
 
 
もちろん靴は本物ではなく、靴の形を模した金属容器であるという。
イスラエル首相側は「創造的な料理であり安倍総理も喜んでいた」と言っているが、室内では靴を脱ぐ文化の日本では特に受け入れられないデザートだろう。もっとも、靴を脱がない国の人にだって失礼だろう。
 
いくら中身がデザートであっても、ゴツゴツの革靴という見た目から判断するに「俺の靴を舐めろ!」と首相からのメッセージにも思えるからだ。
 
しかし、今回のケースはもっと複雑で、安倍首相・イスラエル首相の両方とも靴のデザートが出されたらしい。そうなると、「俺と靴を舐め合え!」と、非常にホモソーシャルなメッセージを受け取らざるを得ない。
 
ガラスの靴と金属の靴のデザート、どちらも使いようによっては真価を発揮すると思う。
 
シンデレラの王子様は、ガラスの靴でなく金属靴にすれば、靴が割れるリスクもなく、女性にケガもない。
 
イスラエル首相は金属の靴ではなくガラスの靴にすれば、デザートの容器として最適なものになっていただろうに。
 
国のトップは靴の取り扱いが下手、というのは現代でもおとぎ話でも同じなのか?
 
国のトップになる人物は、立派な演説を行って選挙で勝ち抜いたのだから、「口ベタ」ではないのは確かだ。
 
しかし、「靴ベタ」のままでは思わぬ場面で足元をすくわれるかもしれない。
 
国のトップが靴ベタでは困るのだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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