こんにちは! Machinakaです!!

 

 

 

今回批評する映画はこちら!!

 

 

 

「さよならの朝に約束の花をかざろう」

 

 

 

ポスター画像

(C)PROJECT MAQUIA

 

 

はい、久しぶりの国産アニメ。しかも「あの花」の脚本をPAワークスが作るという胸アツな展開じゃないか!!!!

 

普段深夜アニメ(系)のアニメを見ない映画ファンの方も、是非とも注目していただきたい作品です。だってPAワークスのアニメだよ!?!?

 

分からない人はこのブログを読んでみるか決めてくださいよ!

 

 

 

 

 

 

それでは「さよならの朝に約束の花をかざろう」批評、いってみよーーーー!!!

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

[あらすじ・見どころ]

 

 

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「心が叫びたがってるんだ。」などで知られる脚本家の岡田麿里が初監督を務めたオリジナルの長編アニメーション映画。10代半ばで外見の成長が止まり、数百年生き続けることから「別れの一族」と呼ばれるイオルフの民の少女マキアと、歳月を重ねて大人へと成長していく孤独な少年エリアルの絆の物語が描かれる。人里離れた土地で、ヒビオルと呼ばれる布を織りながら静かに暮らすイオルフの民の少女マキア。ある日、イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる獣にまたがるメザーテ軍が攻め込んできたことから、マキアとイオルフの民の平穏な日々は崩壊する。親友や思いを寄せていた少年、そして帰る場所を失ったマキアは森をさまよい、そこで親を亡くしたばかりの孤児の赤ん坊を見つける。やがて時は流れ、赤ん坊だったエリアルは少年へと成長していくが、マキアは少女の姿のままで……。

http://eiga.com/movie/87420/

 

 

 

 

 

 

ついにやってきた、アニメ界の大物、知る人ぞ知る!映画ファンは、、、知ってる?

 

PAWORKSの作品となっております!!!

 

 

これまで「true tears」や「Angel Beats!」、「Another」、ジャンルにとらわれずクオリティの高い作品を作ってきました。

 

そして何たって「花咲くいろは」! そして「TARITARI」 「クロムクロ」と、実際の街を精密にトレースした上でPAWORKS独自の美しい背景描写によって、地域を輝かせる演出手法が話題に! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その結果、PAWORKSが手がけたアニメはたちまち聖地巡礼が流行し、アニメが終了したにもかかわらず、毎年聖地でイベントが行われるほど! ぼんぼり祭りってまだやってるんだよ!?凄くない!?

 

 

 

 

 

とまぁアニメ発の地域の祭りが生まれるなんて、聞いたことないでしょ? ここまで聖地巡礼が発達するほど美術背景が上手く、地域を輝かせる巧みなアニメーションスタジオこそ、PAWorks=Progressive Animation Worksなのであるっ!!!

 

なぜここまで聖地巡礼が起こるかというと、PAWorksの所在地はなんと富山県南砺市! 東京の武蔵野だったり小金井とかにないんですよ!!! 地方発のアニメーションスタジオなのです! こんなアニメスタジオ、他には滅多にないですからね!! ちなみに、新海誠さんのスタジオは九段下にあるからね!どんだけ都心なのさ!

 

つまり、いちいちロケハンに行かなくても近くに自然がある、地方に行かなくてもそもそも会社が地方にある、ということで地域の魅力がふんだんに詰まったアニメを作るのが得意なアニメ製作会社でございます!

 

しかし、今作の見た目は中世のファンタジーっぽい世界観ということで、あくまで仮想世界を描いた作品になるっぽい。。。また、これまで同社のアニメ映画は「レイトン教授と永遠の歌姫」、「劇場版花咲くいろは」のみ! で既存のゲーム・アニメ作品の企画しかない。完全オリジナルの映画はこれが初めてでございます。なんとも挑戦的なこの企画!

 

今作の監督を務めるのは岡田麿里さん。なんと「あの花」「ここさけ」の脚本を務めているヒットメーカーが映画初監督! 

美術設定には岡田結章さん、音楽には川井憲次さん、声優は入野自由さん、茅野愛衣さん、梶裕貴さん、沢城みゆきさん、細谷佳正さん、佐藤利奈さん、日笠陽子さん、杉田智和さん、平田広明さんって、、、、どんだけ豪華なんだよwww これで何本アニメ作れるの!?ってくらいの豪華なスタッフ・キャスト陣でございます。

 

これで完全なオリジナル新作ということで、よほど映画に自信がなければ出来ない企画でございます。。

 

 

 

 

 

それでは映画の感想でっす!!!!

 

 
 

 

 

 

 

[映画の感想]

 

<一言感想>

 

 

予告編もポスターも見たことのなかった、完全初見で何も期待してなかった俺が大号泣。。。

 

そうだよ、こんな映画に出会うために映画館に通ってるなよ俺は、、、

 

イベント付きでもない普通の回なのに、上映終了後に拍手が起こり、大満足で帰っていく観客たち。こんな微笑ましい映画はないよ!!

 

 

深夜アニメで有名になったP.A.Worksが、こんな深いテーマを作るなんて、、、、「あの花」より重いテーマを、「ここさけ」よりナチュラルに描く!!

 

年を取らない女性と年を取る赤子の偶然の出会いから始まる奇跡のような物語。

「ベンジャミン・バトン」、「メッセージ」、「6歳のボクが大人になるまで」と似ているようでどこか違う、「生きるとは何か?」、「愛とは何か?」「家族とは何か?」を描いた大大大傑作!!!

 

そして何より、主人公マキアの織物に込められたメッセージに大感動!!

日本の伝統工芸、手描きアニメに伝統あれ!!!! 世界のどこにも作れないアニメが出来てしまった!!! 自然と拍手が起きるようなアニメ映画なんて本当に珍しいから今すぐ行っとけ!!!

 

今年ベスト級のアニメです!!!

 

 

 

 

 

 

<予想の遥か遥か上をいっていた>

 
 
 
はい、映画を見終えたMachinakaでございます。
 

おかしいよ、このクオリティ!!! 

うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 
 
何度も言うけどさ、P.A.Worksって確かに面白いアニメ作りますよ、でもそれはあくまで深夜アニメの話でさ、京アニみたいなクオリティのアニメ映画って作れないだろう、とたかをくくってたんですよ。
 
そしたら京アニより遥かにクオリティ高いじゃないかwww しかもこのアニメ完全新作だからね、映画用に作られたキャラクター、物語、このクオリティは異常ですw クラウドファンディングもなく、よく企画が通ったよ!!
 
あまりに興奮した上映直後の私のツイートはこちら
 

 

 

「聲の形」といいさ、「ガルパン」といいさ、もう深夜アニメの枠なんか取っ払って、アニメ映画で入場料稼ぐようにしたらいいと思うんですよ、日本のアニメって。
 
ネトフリみたいな月額動画サイトもあるけど、あれもなんだかんだ制作費少ないみたいですよ?
 
だったら、映画でお金稼いで、それがスタッフに還元されるのが一番いいじゃない!と本気で思ってしまいました。。
 
はい、これからこの映画の良いところを言おうと思うのですが、多すぎてまとまってない!!!すごく簡単に箇条書きに書いておくとだな、、、、
 
 
1.美術背景のクオリティが高すぎる! 
 
 中世のファンタジー世界がまるで生きているかのような、実在していたかのようなリアリティのある絵になっていたのが素晴らしすぎます。
オープニングのイオルフの世界観もすごいですよ。かつて昔は栄えていたんであろうなぁと思わせるくらい古びた柱の造形とか、現実より美しい雲とか、新海誠っぽい十字架太陽とか、ハリーポッターみたいなお店とか、手描きアニメにしかできない精彩で温かみがある美術に大感動です。
 
特にですね、産業革命直後みたいな工業都市の造形が大好きで大好きで!!! 別に描かなくても良い大型ベルトコンベアーとか、現実ではありえないような曲率をしてる屋根の板とか、「平面的なデザイン」でなく、「高低差を意識した立体的な造形」にこだわっていたのがSFっぽくて非常に良かった!!!
 
 
 
 
 
2.物語の裾野の広さ
 
 
これまでのP.A.Worksって、ストーリー的にはメロドラマだったり、難病モノだったり、感動シーンを入れたりと、割と典型的な物語を作ってるような印象があったんですけど、、、
 
 
今回の物語は斬新で深すぎる!! ハリウッドのブラックリストにあっても良い脚本ですよ! と褒めたくなるレベルの物語でした!!!!
 
主人公のマキアはイオルフ民で迫害され続けている社会的マイノリティ。民族大虐殺の事件が行われるほど。
 
全てを失ったマキアが見つけたのは、たまたま難を逃れた赤ちゃん。
 
年を取らないイオルフ民のマキアと普通に年を取るエリアル。この二人の数奇な生活。「ベンジャミンバトン」でも想いつかなったであろう驚きの展開が待っています。
 
この映画と近いメッセージ性があるならば、「メッセージ」でしょうね! 
 
自分が向いてないのは分かってる、結末も見えている。でも人が生きることって子供を産んで育てることだ。その繰り返しによって人類は繁栄し続けたんだって深いメッセージが、この映画にあったと思います。
 
なんたって今回は話が年の取らない女性と年をとる男性(赤ちゃん)の物語ですからね。こんな話聞いたことありますか!?笑
 
そんな二人が時間とともに関係性が変わる。監督のインタビューによると「関係値の変化」を大切に物語を作ったと言われております。
 
お母さんと赤ちゃん=子育て
・・・
姉と弟=兄弟モノ
・・・
男と女=恋仲
・・・
そして男が女の年齢を超えたとき、男にはどう女が映るのか?
 
一方が年を取らない設定によって、母子の話にも恋愛にも物語が刻々と変化する柔軟性を持っているのが、今作の非常に面白い所でした。。。
 
また、年を取らない女性マキアは、見た目も変わらないのに加えて、性格も生活習慣も何も変わらない。文字どおり成長が止まっているとしか言いようがないキャラ設定なんですよ。
 
だから、息子のエリアルと年が一致する時、そしてエリアルがマキアより上の年齢になった時は、なぜだか涙が溢れてきてですね。。。。
 
エリアルが大人として当たり前のことをしているのに、普通のことをしているのに何故か泣けてしまう。これは「6歳の僕が大人になるまで」の感動と質が似ているかもしれません。
この物語では「0歳から・・・○○歳まで」を描いてるので、どれだけロングスパンの話なんだって思ってしまいますよ。それを2時間も満たない尺で表現するんですから、、、
 
 
3.主人公以外が成長していく、、、
 
岡田さんの作家性として、本人も言っていた「キャラの関係値」が挙げられます。そして、今作で強調していた「関係値の変化」ですね。
 
そして、今作の特徴に最も似ているのは「あの花」だと思いました。
 
主人公は幼い少女のままで、主人公を取り囲む周りだけが成長していくという一風変わった成長物語。
 
実は「めんま」も少女から変わらない設定で、今作と非常に似ています。何より、主人公以外が成長していく話になっているのも特徴的だと思いました。
 
今作の主人公マキアは、年を取らずに性格も変わらず、情緒の変化がない。それはつまり、年齢的にも精神的にも成長が止まっているのだと思ってしまいます。
 
そんな主人公と周りのキャラとで歪みが生じていく。その歪みにこそドラマが生まれていっているのだと思いました。
 
 
 
 
4.織物に込められたメッセージとは?
 
 
 
主人公のマキアがずうっっっと続けている織物。
 
実はこの織物に、P.A.Worksの意思表明があったのかもなぁと思って考察してみました。
 
織物=手あみは、P.A.Worksが得意とする手描きの作画のメタファーにも感じました。この映画、引き画ではCGたくさん使ってますけど、基本的には自分の手を使って、あくまでもハンドメイドで作っている。
 
つまり、マキアの手描きには製作陣の手描き魂が込められているのかなぁと思ってしまいました。
 
そして、いくら時間が経ってもマキアを手あみを止めないのは、これからも手描きで自分たちなりのアニメを作っていくんだ、と考えてしまいました。
 
だってねぇ、あの背景の美しさやキャラの表情は、3DCGではとても出来ない味を出せているんですよ。これほど感動するものはない。
 
P.A.Worksには驚かされっぱなしでございます。。。
 
 
これからも良いアニメーションを作っていただきたいと思います。
 
そして、久々にアニメも見ようかなぁとアニメ熱が再燃化してしまいました、、、
 
これほど進めたいアニメ映画はないです。是非ともアニメファン以外の方にも見ていただきたいと思います!!!!
 
 
 
超超超おすすめでございます!!!!!!!!
 
 
 

 

 

以上! 超オススメです!!!

 

 

 

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