こんにちは! Machinakaです!!
今回批評する映画はこちら!!
「サニー 32」
(C)2018「サニー 32」製作委員会
はい、久しぶりの白石和彌監督、最新作です。
iPhoneで「しらいしか」まで入力すると、自動入力で出てくるくらい有名になっている監督!ちょっと例えが分かりづらい?
今や日活の若頭筆頭か!? 商業映画でありながら自分の作家性を大切にする稀有な監督。。。
暴力映画に見えて実は深い!面白い!
そして今回は「アイドル映画」という触れ込みということで、とうとうエロ・バイオレンスから離れたか、、と思いきや、ポスターが既に血まみれ、、、やな予感しかしねぇ(褒めてますw)
楽しみすぎて、初日に参加してまいりました!!
それでは「サニー 32」批評、いってみよーーーー!!!
[あらすじ・見どころ]
・「凶悪」の監督・白石和彌と脚本・高橋泉が再タッグを組み、ネット上で神格化された殺人犯の少女「サニー」を信奉する男たちに誘拐・監禁された女性教師の壮絶な運命をオリジナル脚本で描いたサスペンスドラマ。
・仕事も私生活も今ひとつの中学校教師・藤井赤理は、24歳の誕生日に2人組の男に誘拐されてしまう。
・誘拐犯の柏原と小田は、「犯罪史上、もっとも可愛い殺人犯」と呼ばれ世間を騒がせた少女サニーの狂信的な信者で、赤理を「サニー」と呼んで監禁するのだが……。
・「NGT48」の北原里英が映画初主演を果たし、ピエール瀧&リリー・フランキーの「凶悪」コンビ扮する誘拐犯にいたぶられるヒロイン役を体当たりで演じる。共演に「愛の渦」の門脇麦、「関ヶ原」の音尾琢真、「湯を沸かすほどの熱い愛」の駿河太郎。
はい。最初に言っておくと、実録映画が多い白石監督ですが、今回はオリジナルみたいですよ。
私みたいにねぇ、何も予習しないで見に行くと、白石監督ってだけえ「実録!?」ってことは小学生が小学生を殺したのも、、、「本当!?」ってガチで震えてましたよ。しかも映画を見ている時ねw だって、キャラが退場する時にイチイチ「○○、49歳、死亡」みたいにテロップが出てくるんだもん! ちょっと実録っぽいじゃんww 監督の意図的には、「凶悪」を見た人が今作も実録っぽく思えるように工夫したのかなぁ、、、
まぁ、フィクションであるってことが分かって本当に良かった!実際に殺してなくて良かった!!!!
主演はアイドル北原里英さん。AKB時代にも映画に出てたそう。
なんと今作の発起人は秋元康さんらしくAKBのオールナイトニッポンで北原さんが「凶悪」をとった白石監督の作品に出たい! と言ったら本当に話が進んで、本当に映画が取れてしまったというね。。。 秋元さんどんだけ凄いんだよw そして、その当時は白石さんも「凶悪」を公開した段階で、あまり認知度はなかったんですけども、その段階で北原さんが「凶悪」を知っていて、しかも「好き」って、、、どんだけ先見の明があったんだって思えますよね。
そして元アイドル、北原里英さん演じるサニーちゃんを拉致したファン役にはピエール瀧さんとリリーフランキー。
うん、さすが北原里英さんが好きな映画が「凶悪」ということもあり、この二人は欠かせないんでしょうねぇ。。
でも、このおじさん二人がファンってww しかも、元殺人犯。怖いです。ありえないです。白石さんの映画の常連。特に瀧さんってほとんどの映画に出てないか?
ということで、白石監督おなじみのメンバーが出ている、監督曰く「アイドル映画」な作品。。。 監督、本当に信じていいよね?笑
殺人犯という役を演じてみて、「監督に『アイドル映画にしたい』と言われたんですけど、脚本を読んだとき『アイドル映画じゃない!』と思いました(笑)」「でも完成してみて、赤理がネットを通じて崇拝されていくという意味でアイドル映画だなと思いました」と、北原さん。
https://fanfunfukuoka.com/people/114454/
これは口説き文句なのか? 本当に言ってるのか、、、予告編を見る限りどう考えてもアイドル映画には思えないアイドル映画、、、
考えても仕方ないですね、もう見るだけです。。。
それでは映画の感想でっす!!!!
[映画の感想]
超〜〜〜〜ヘンテコだけど超〜〜〜面白い映画!
<ざっくり解説>
はい、スッゴイ変な映画でした。これ、白石監督さんの作風を知らないと「?」となる映画だったのではないでしょうか?
現実にですね、劇場は最初から最後までシーンとしてたんですよね。。リリー・フランキーが無駄にボケて下さっているシーンでもみんな「シーン」ですよ!! オイオイ!!!あのリリーさん、いやリリー様がチ○コいじって下さってるのにみんな「シーン」かい!!!!!
あまりに直接的で低い笑いだけども、でも良いじゃないか!! 笑ってくれよっ!! って思いましたよw
ざっくり白石監督の作風を述べるとですね、「許されざる過ちを犯した者の告白と懺悔」
をテーマにした映画が多いと思うんですよね。「凶悪」でも「日本で一番悪い奴ら」でも、犯人は最終的に捕まって、懺悔をしたり、なぜ殺人を犯したのかを告白したりする結末になっている。
今回はですね、既に小学生時に殺害を犯してしまった女性を主人公にして、その女性が拉致されるところからスタートするんですよね。
拉致された元殺人犯サニーちゃんこと北原里英さん。そもそも拉致した人の目的はなんだったのか?
何故そこまで彼女を崇拝したのか?
そして、拉致した結果、サニーちゃんを崇拝した者たちの末路はどうなったか? ネタバレなしってことなので何も話せないんですけどもw
とにかく、一つ言えるのは、この映画の中盤に非常に不思議な、長〜〜〜〜〜〜いシーンが一つあるんですよ。
集まったサニーちゃんのファンたち。拉致されたサニーちゃんは最初は困惑してくんですけど、どんどんファンたちを従えてリーダーシップを発揮していくんですよね。
サニーちゃんに連れられて、そのファンたちが今までしてきた悪いことを懺悔してくんですけど、それを一人一人でずーーーと長く懺悔を写していくんですよ。これって、本当に必要ですか?と思うくらい長い!長すぎる!
詳しくは言えないですけど、あのシーンのサニーちゃんはまるで神権政治をしていた邪馬台国の卑弥呼さまになっていたというか、偶像崇拝が行くところまで行った結果だと思いましたね。
つまるところ、元殺人者にも関わらず勝手にアイドルに仕立てられてしまったサニーちゃんをひたすら勝手に崇拝してしまった男女たちの凶行を怖がる映画だと思うんですよね。
自分の意思とは裏腹に、アイドルとなってしまったサニーちゃんをファンはひたすら崇拝し、彼女の意思に関係なく自分の愛情をぶちまける。
しかし、その愛情は我々観客からすると歪んだ愛にしか見えない。何か一つの偶像=アイドルを崇拝することの恐ろしさを描いた映画だと思いました。
そんな偶像崇拝の容れ物になっているのが元アイドルの北原里英さんというね、この奇跡的なキャスティングですよ。
アイドルのファンが勝手に暴走して凶行に走る、というのはもう有名ですからね。
握手会での事件はねぇ、本当に怖いですよ。北原さんじゃないですが、川栄さんでしたっけ? 確かあの方、あの事件があってアイドルを辞められる結果となってしまって。。。本当に可哀想な事件でした。
アイドルなら、しかもトップアイドルであるAKBの北原里英さんなら尚更、暴走したファン=崇拝が過ぎたファンの怖さを常に感じているでしょう。
ツイッターでも「これはわたしの人生で事件」と書いてますよ。
もしかして、映画に出ること自体が事件って言ってるのかもしれないけども、、、いや、違うよね! 映画の内容についてだよね!!笑
つまり、元アイドルである自分の人生を重ねて、偶像崇拝が極限まで進んだ状況で演技したっていうね。これ、アイドルやってる時には出来ないよね。怖すぎるよね。
ということで、アイドル卒業した後で本当に良かったと思える映画でした。
他にもですね、北原里英さんは実に頑張りましたね。新潟の過酷な極寒の海で、なんと川に下半身を突っ込んでいるんですよ!!
これ、北極の氷穴に足を突っ込むのと同じくらい寒いんじゃない?って思うくらい、、、、
ちなみにですね、近くにいたピエール瀧さんは川の側に立っているだけで、決して川には入っていこうとはしませんでしたwww その瞬間、「あ、これガチでやってるんだwCGじゃねぇんだw」って思いましたね笑
以上! 超オススメです!!!
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