こんにちは! Machinakaです!!

 

 

 

今回批評するのはこちら!!

 

 

 

「僕の名前はズッキーニ」

 

 

 

 

 

 

 

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アカデミー賞長編アニメ部門にノミネート。その時は「なんだこのアニメは?」と気にも留めなかったのですが、いよいよ日本公開が近づくにつれて期待が高まってきました。そしていざ映画館へ行こうとしたら、、、

 

上映時間、なんと66分!! でも料金は同じ!!!

 

うおお、いいのかこれで??

 

時間の割に強気な価格設定の中、鑑賞してまいりました、、、

 

 

 

 

それでは「僕の名前はズッキーニ」批評、いってみよーーーー!!!

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

[あらすじ・見どころ]

 

 

・母親を亡くし孤児院に入れられた少年が周囲の人々との関わりの中で成長していく姿を描き、第89回アカデミー賞の長編アニメーション部門にノミネートされたスイス製ストップモーションアニメ。

アルコール依存症の母親と2人きりで暮らす9歳の少年ズッキーニ。ある日、ズッキーニの過失によって母親が死んでしまう。

・親切な警察官に保護されて孤児院で暮らすことになった彼は、新たな環境の中で自分の居場所を見つけるべく悪戦苦闘する。

・フランスのアヌシー国際アニメーション映画祭で長編部門の最高賞にあたるクリスタル賞と観客賞をダブル受賞。日本では、東京アニメアワードフェスティバル2017の長編コンペティション部門に出品・上映され、優秀賞を受賞している(映画祭上映時タイトル「ズッキーニと呼ばれて」)。

 

http://eiga.com/movie/86557/

 

 

 

 

 

 

 

監督はクラウデ・バラスさん。スイスの監督。スイス映画自体あまり見たことがないのに、アニメでしかもスポットモーション。本当に珍しい映画ですよ。日本で上映されること自体がまぁ奇跡な映画でしょう。。 言語はフランス語にもかかわらず、アカデミー賞の長編アニメに選ばれること自体が珍しい。普通は英語じゃないとね。

 

話はというと、孤児院に集められた子供が幸せを見つけるために悪戦苦闘する話を描いているんですけども、このあらすじを見てくださいよ。。。

 

・アルコール依存症の母親と2人きりで暮らす9歳の少年ズッキーニ。ある日、ズッキーニの過失によって母親が死んでしまう。

 

なんというプロットなんでしょう。。親が亡くなった子供、ではなく親を殺した子供が主人公ですよ。。。

そんな鬼設定なのに可愛いらしいストップモーションアニメ。。なんて変わったアニメなんでしょう。それに、この主人公たちの目が、なんかおかしくないですか? なんで青色になったりオレンジ色になったりするんでしょうか?

 

未だに謎が包まれているこのアニメ、、、 そもそも情報量がない中での鑑賞でっす

 

 

 

 

それでは映画の感想でっす!!!!

 

 
 

 

 

 

 

[映画の感想]

 

 

 

・一言感想

最初の3秒で号泣!! ストップモーションだからこそ感じられるアニメに命を吹き込む瞬間に、感動させずにいられない!!! 

 

66分の映画でも2時間以上の価値がある。絶対に見るべき子供の冒険譚!! どれだけ悲しくても絶対に泣かない子供に、観客の大人たちは泣けて泣けて仕方ない。。

 

こんなにも切なく、淡々と、感情を抑えながらもハートフルな作品でございます!アメブロの子育てママにも、是非ともご鑑賞いただきたく!!!

 
 
 

・解説

 

・抑揚的な演出が光る

 

はい、すでに映画を見た後のMachinakaでございます。

 

設定は非常に重い、苦しいです。冒頭は主人公のズッキーニがまだ母親と暮らしてるところから始まります。

 

プロットの通り、母はアルコール中毒でずっとお酒を飲んで暴れています。しかし、子供はそもそもお酒を飲んだことがないので、よくわかりません。ただ、暴れているのが怖いので屋根裏部屋の自分の部屋に隠れている。

 

遊ぶものもほとんどありません。

唯一の遊びは凧に男性を描くこと、それと母が飲んだお酒の空き缶を使ってトランプタワーのように積み上げること。

 

もうね、このシーンだけで号泣ですよ。。凧に描いてる男性は、実はお父さん。空き缶はお母さんの化身のようなもの。父親が不在で母親はアル中の状態で、両親に遊んでもらえない子供が、両親の形見で遊んでいるというシーン。。。

 

 

今このブログを書いてる時にも泣けてきますよ。。。

 

どんだけ悲しいんだよ。。

 

そして、お母さんが怒鳴りながら子供を呼びつけます。反応のないことに怒ったお母さんは、屋根裏の子供部屋に入ろうと階段を登るのですが、既に部屋にいる子供は誤ってお母さんを落としてしまい、実質的に殺してしまいます。。

 

あまりに衝撃的なオープニング。。事態をよく呑み込めないまま、警察署に行き事情聴取。ここで驚きなのは、子供がまだ9歳のため「死んだ」ということが未だに呑み込めていないのです。

 

両親がいない子供は、警察官によって孤児院に連れられ、ようやく本編が開始するのです。。。

 

という恐ろしい始まり方をする映画ですが、決して悲しい音楽や感情的なセリフはないんですよ。すごく淡々としてるんですよね。

 

加えて、孤児院に入った後も、とても抑揚的な演出で。主人公のズッキーニ以外の他の子供も、親が死んだ、とか覚せい剤、とかのっぴきならない事情で親がいなくなってるんですけど、すごく淡々と孤児院に入った理由を述べる。ズッキーニが「親を殺したんだ」と言っても、子供たちは「みんな同じさ」と返答するだけ

 

 

いやいやいや!!同じじゃねぇから!! 偶然とはいえ、殺しには違いないんだから!!! と焦りましたが、映画の演出的にはすごく簡単に済ませているんですよ。

 

 

アニメ映画でいうと、2016年の「この世界の片隅に」が近いかもしれませんね。戦争映画で悲しいシーンが多いはずなのに、すごく抑揚的な泣き叫んだりはほとんどしない。

 

監督も「この世界の片隅に」が好きらしく、片渕監督と対談もしたりして、、、

 

 

 

 

片渕監督、関係ないのに、、笑 よっぽど好きなんでしょうね

 

 

とにかく、子供向けアニメなのに分かりやすくなってない。微妙な心の変化を読まないと分からない、大人向けの内容となっておりました。。

 

 

・ゼロからの信頼関係構築

 

友達はおろか、両親もいなくなってしまった子供たちは、一人ぼっちになってしまいました。この世に生を受けて、最も信用すべき親がいないのです。孤児院の中で、子供は同じ境遇を持った子供と出会い、不器用ながらも人間関係を構築していくのですけども、もう泣けて仕方がない。。。

 

子供ってまず親が親友になっていくじゃないですか? 一緒の家に住んで、同じ食事を食べて、いつも一緒にいる。その親を取り除いたら、子供は誰を信頼して誰と一緒にいたいと思うのか?そもそも、信頼関係をどう構築していくのか?

 

普通の生活では考えられない、非日常的な信頼関係の構築が今作で行われていきます。

ズッキーニも初めはとんがっていて、父の形見である凧と母の形見である空き缶と遊んでばかりですが、次第に他の子供たちと触れ合って行きます。他の子供たちも、よく見てみると両親の形見みたいなものを持っているんですけど、それが次第に自然に消えていくのもスマートだったと思います。

 

 

 

 

・目の周りが青かったり赤かったりするのは?

 

 

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すごく気になってたんですけど、なんで子供の目が青かったり赤かったりするのか?

 

いろいろ考えたんですけど、これって水によって目の色が滲んでるのかなぁと。つまり、泣いて泣いて泣いた結果、目を縁取っている青や赤の色が滲んでしまって、クマのようになっているのかなぁと思いました。。。

 

 

ただ、劇中では明言してないですし、何も証拠はないんですけどね。そもそも、劇中では絶対に泣かないですから。。。

 

 

 

 

 

以上です。絶対にお勧め!!!!

 

 

 

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