Kくんのママからファミサポの依頼。

Kくんは定期的な依頼ではなく、単発依頼。

 

「いつ以来?」と、LINEの履歴を見ると、今年2月の予定が雪の為にキャンセルとなり…

去年の9月の記録に辿り着き、実に9ヶ月ぶり!

 

 

当日の朝、ママが幼稚園のパスポートとおやつを届けに。

「覚えているかしら?」

と言うと

「◯◯◯屋さんの角を曲がって、黄色いお家、と言ってました。

記憶力はいい方で」

 

 

お迎えの時間より早めに着いて、園庭の木陰で待つ。

 

すると年少さんくらいの男の子が、じっと私を見てる。

「お名前は?」

と聞くと

「◯◯はると」

 

すると、今度は私に

「お名前は」

と聞く。

「小町よ」

と答える。

 

 

指を4本立て

「ボク4歳。今、チューリップ組。次はたんぽぽ組で、次はすみれ組」

そして次は小学校に行くの」

 

「楽しみがいっぱいだね」

と言うと、嬉しそうに笑顔をこぼす。

 

鉄棒を得意げにやっているので、

「すごい!すごい!」

というと、

「こんなのもできる」

と、違うパフォーマンスを披露。

 

 

しばらくして、ママが

「ありがとうございます。さ、帰ろうね」

 

すると、はるとクン

「小町さん、さようなら。

明日も来てね。絶対だよ。

また、会おうね。」

 

私の名前を呼びながら、ずっと手を振ってくれた。

わずかの時間、おしゃべりしただけなのに、名前を呼んでさよならしてくれた。

 

私も力一杯手を振って

「またね」

 

なんて子供はステキなギフトをくれるのだろう。

 

 

 

 

しばらくして、Kくんが部屋から元気よく飛び出して来た。

 

 

ちょっとっと照れている彼の柔らかな小さな手を繋いで、我が家の途中にある図書館に寄ってみる。

 

 

驚いたことに、字をすらすら読む。

読める漢字もあった。

わずか5歳で。

 

 

それ以上に感心したのは、読み終わった本をラベルで確かめながら、元の場所にちゃんと返したこと。

 

「えらいね」

というと、特別なことじゃないよと言いたげな、当たり前っていう顔つきをした。

 

 

 

玄関先で私が

「これ見て。

この木,もう枯れちゃうのかと思ったら、ほら、赤ちゃんが産まれたの」

 

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すると彼の口から

 

「わあ、おめでとう!」

 

 

おめでとうか。

思いもよらない言葉に、私は思わず

「ありがとう!」

と返した。

 

 

 

洗面所で、ハンドソープを手につけると

「ハーブの匂いだ」

 

部屋をキョロキョロ観察して

「ぼく、この緑好き」

 

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豊かな感受性を持ち、子供らしい無限の好奇心を広げる。

 

私が英語の絵本を読むと、同じような言葉を口にする。

 

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「英語習っているの?」

「ううん」

 

 

きっと、目にするもの、耳にするもの、毎日、彼の中に輝いて飛び込んできているんだろうな。

 

 

ママのお迎えの時間になって玄関で、さよならする時、Kくんも言った。

 

「またね」

 

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その日、わたしはうれしいギフトを二つもらった。