ラジオを聞いていたら「楽しい孤独」という言葉が飛び込んできた。
楽しい孤独。
孤立じゃなくて、孤独。
いいなと思った。
私の中では、孤独は日常の一部。
もちろん、家族も、友人にも恵まれているけど、自分と向き合う大事な時間。
その一つが読書。
原田マハ 『板上に咲く』
【あらすじ】
「ワあ、ゴッホになる!!
1924年画家の憧れを胸に裸一貫で青森から上京した棟方志功。
しかし絵を教えてくれる。師も画材を買うお金もない。
その上弱視のせいで遠近感をうまく表現できず。帝展に落ち続ける日々。
そんな彼がたどり着いたのは木版画だった。
「木画」が引き金となり、棟方は日本の、世界の版画界を劇的に変えて行く。
棟方と苦楽を共にした、妻チヤの視点から繰り広げられる伝記小説。
たまたま、この本を読む終わった日にBSテレ東の「あの本読んだ?」という新番組が始まり、ゲストが原田マハさんだった。
通常、アート小説は創作9、事実1くらいの割合で書くと著者は語っていた。
それが今回の小説は8割が事実だと…
そこでMCの鈴木保奈美さんが私の一番聞きたかったことを質問してくれた。
国画会の展示会場で棟方の4枚の「版画絵巻」の大作を展示する係員が場所をとるから、一枚だけ展示すると言われ、
「ひとつでは意味がねんです」
と土下座して懇願するのだが、聞き入れてもらえない。
そこを通りかけた2人の紳士がその作品を見る。
その目に稲妻のような閃光が走る。
衝撃を受けた2人とは柳生宗悦、濱田庄司だった。
この話は創作か事実か?
原田マハさんは、こう答えた。
「事実です」
このタイミングで、こんな事実を知るなんて。
Eテレの「読書の森へ 本の道しるべ」が終わって淋しかったけど、こんな番組が出来て嬉しい。
するとEテレも4月から「理想的本箱」という新番組が始まった。
ドンドン楽しみが広がってワクワクする。
さあ、次の楽しい孤独時間、何を選ぼうかしら?