ご主人の49日を済ませた友人が丁寧な報告の手紙と美味しそうなお茶を送ってきた。
事務手続きが一段落すれば、おそらく新たな悲しみと寂しさが彼女を襲うだろう。
告別式の翌日、突然の電話に言葉を失ったあの日が蘇る。
あれから何度も電話で話した。
配偶者を失う深い悲しみや戸惑いは痛いほど伝わってきたけど、相変わらずの毒舌と自虐ネタで
「近所の人に"喪中の家から笑い声が聞こえてくる"って不審がられるわよ」
と心配するほど、笑い合った。
身近にどんどん配偶者を失っていく人が増えていく。
彼女の2枚目の便箋には
「何か新しい事にも挑戦しようと思います」
の言葉。
「自由と孤独
何色に染めるかあなた次第」
と返信した。
我が家の花たちも、春色に咲き誇ってきた。