子供たちが幼ぃ頃、キャンプには何度か連れて行ったものの、山は記憶がありません。
しかし若いころの夫と同じく、息子も山の魅力に取り憑かれわずか3年で100の山に登っていました。
去年は夫婦で仲良く、屋久島へ。
(2013.9)
年々、その目指すところは私から見るととても怖くて、出発の前日など正直眠れたものではありません。
先日も一人で谷川岳に行くという連絡。
まだまだ残雪の雪深い山は更にこれから雪崩の心配もあります。
無事帰宅するまでの間、気を紛らわすのに苦労します。
撮ってきた写真を眺めながら内心
「こんな美しいものを見たら確かに虜になるでしょう」と思いました。
毎回、私は
「引き返す勇気をもって、決して無茶なことをしないでね」と、言います。
すると今回の息子の口から出た言葉。
「僕は登山家じゃないんだよ。
下山家なんだ」
そういえば、1月の安達太良山も膝まで埋まる雪に、引き返し喜多方ラーメンを食べて帰ってきましたし、3月の西穂高は山小屋に泊まって、翌日も視界不良で下山しました。
この写真をみて・・・
「なんでこんな金太郎みたいなの持ってるの?」と聞けば
「滑落防止だよ」
はぁ?滑落って?
「この穴は?」
「ここに足を入れたら間違いなく・・・」
夫の学生時代の先輩や仲間がその命を落とした記憶がいつも心の隅にあります。
何といっても相手は自然。
人間のあらゆる知恵や知識、技術を持ってもかなうものではありません。
やはり、私の心配はなくなりそうもありません。