「事故と復旧の経過」

 

福岡市では、平成32年度開業予定で、天神南〜博多の1.4キロについて地下鉄を建設する予定です。

 

この工事に際しては、シールド工法、開削工法、アンダーピニング工法など掘削のため様々な工法が使われていますが、事故が起きた場所はナトム工法が使われていました。

 

ナトム工法での196メートルの掘削工事中、先端部分、幅27メートル、長さ30メートル、深さ15メートルの陥没事故が発生しました。

 

11月8日

4時50分、坑内職員・作業員全員退避。

5時10分、博多駅前2丁目交差点交通規制開始。

5時15分、陥没。

人的被害は間接的に1名。ライフラインは電気800戸停電、ガス19戸停止、水道建物3棟断水、電話・通信最大約1,380回線利用不可。

 

11月8日〜9日 流動化処理土埋戻し

 

11月10日〜13日 ライフライン復旧と近接ビル基礎周辺の充填開始

 

11月11日〜14日 砕石埋戻し、道路舗装、

 

11月15日 仮復旧となる

 

「事故の原因については現在究明中」

 

現在は、事故の原因究明に向けた検討委員会が設置され、第三者の視点から事故原因の究明を行っています。名称は「福岡市地下鉄七隈線延伸工事現場における道路陥没に関する検討委員会」、国土交通省が所管する国立研究開発法人土木研究所に設置された委員会です。

 

「地下鉄の開設は予定通り」

 

地下鉄のスケジュールは多少前倒しで進めていたところもあり、予定通り平成32年開設に向けて進んでいるそうです。事故による被害額はまだ算出出来ておらず、市の補償範囲、業者の範囲、支払いの範囲など、現在は1件1件当たっている状況で、保証基準については現在、弁護士と相談している最中のようです。

 

陥没した歩道部分の境目。24時間監視体制がなされている。

 

今回の陥没事故により「落ちないこと」で有名になったセブンイレブン。

 

仮復旧がなされ、現在では通常の交通量となっている。