読むピアサポート
自分で言うのもなんですが渾身の一冊の発売日が決まりました発売日は10月20日(予定)でタイトルは「受援力」。困った時に誰かに助けを求めることができる力のことです。
高校生で直面した母の介護、弟妹の世話、酒乱気味の父など様々な問題を18歳で背負い、強くならざるを得なかった私にもまだ足りていない受援力…。
「もしもあの時に助けてと言えたなら…」と過去の自分自身を振り返りながら、原稿をコツコツと2年ほどの時間をかけて書き完成させました。
前著「十年介護」を出版してから13年。私の経験を少しだけ交えながら、これまでに出逢った人や言葉、新しく作られた制度や必要な情報など、本当に本当にたくさん詰め込みました。
担当の編集の方が〈読むピアサポート〉というキャッチコピーを考えてくれましたが、ケアに向き合っている人だけでなく「自分が頑張らないと」とひとりで悩みを抱え込んでしまう人は少なくありません。
『「助けて」と素直に言える社会にするためにはどうしたら良いのか」を一緒に考えてみませんか。Amazonなどで予約が始まっています。拙著「受援力」(法研)の詳細はこちらをご覧下さい☞
ひとりひとりが輝くために…
毎年お手伝いしている高齢者福祉実践・研究大会「アクティブ福祉in東京2024」去年からリアル開催に戻り第19回となる今回のキャッチフレーズは〈JUMP!〉で、800人を超える介護職が集いました
7つの会場に分かれ「日常ケアの向上」「科学的介護の実践・生産性向上の取り組み」「地域包括ケア・地域貢献・地域共生社会」
「次世代を見据えた人材育成」をテーマに47の実践事例が口演発表され、各会場からそれぞれ優秀賞が選ばれました。
介護現場の〈生産性向上〉はICTやデジタル技術などの活用により人員を削減することではなく、介護職ひとりひとりがやり甲斐を持って働ける環境整備をしてケアの質を向上すること。
コロナ禍で奪われた"当たり前"の日常を再び取り戻す取り組みもありましたし、人材確保が厳しい中で複数の法人が連携し就職フェアを開催した事例では
全国で21法人に留まっていてなかなか進まない「社会福祉連携推進法人」の必要性を再確認し、法人が連携することで課題を解決できると投げかけました。
またリハビリ職だけでなく介護職員による〈シーティング〉を実施し、さらに車椅子の調整をするだけでなく一時帰宅などの夢を実現したという事例もありました。
〈シーティング〉は実はとても大事で日本でシーティングの普及に努める山崎泰広さんも「奪われていた暮らしを取り戻せる」と指摘しています。
そして私が注目していた「法人後見受任」にチャレンジしている社会福祉法人奉優会も優秀賞に選ばれました。
奉優会はヤングケアラー支援にも早くから取り組んでいて支援マニュアルをクラファンで作成した社会福祉法人で、私が長年担当しているラジオ番組でもご紹介しました。
介護保険制度スタートと同時に導入された〈成年後見制度〉。後見人は身寄りがない高齢者や障害者の親亡き後に人生の伴走者として、本人の意思を尊重し権利を守っていく役割を担います。
ただ成年後見制度への理解が進んでいないことや、残念ながら本当に本人のための制度になっているのかという疑問の声も上がっていて、活用されていないのが現実です。
私達は生きている間に暮らしの中で様々な契約を結びますし、亡くなった後にも法律や制度の下で手続きをする必要に迫られます。
専門性を活かした支援が出来ることや複合的な課題を抱えている場合にはチームで対応が出来ることが〈法人後見〉のメリットです。
また後見業務自体への信頼性や安全性を高めることに繋がりますし、事業を通して介護現場で働く社会福祉士のソーシャルワーカーとしてのスキルも向上できると感じました。
そして今回もケアリーダーズのみんなにも再会できました!ケアリーダーズは2016年に〈介護の魅力を伝える架け橋〉として誕生した若手介護職によるユニット。
現役介護職と話せる「ケアトーク」のブースには沢山の人が立ち寄っていましたし、また次回のアクティブ福祉では自分達も事例発表しようと盛り上がっていました。
初期メンバーの多くは卒業しましたが、熱い想いはきちんと次の世代に受け継がれています。私もケアリーダーズのメンバーの一員のつもりですので、これからも一緒に発信していけたらと思います🍀