私が変える!みんなで変える!
今年のテーマは「みんなで考えたい!未来の地域医療」で2部門合わせて北海道から沖縄まで、300人を超える高校生が応募してくれました。
最終まで残った生徒の作品はどれも甲乙が付け難く毎回審査は大変です。今回、小論文の大賞に選ばれたのは香川県奈義町出身の高校1年生でまだ16歳!
「田舎だから仕方がない」と医療を諦めなければならない現状を、オンラインによる遠隔医療を当たり前にすることで変えたい、しかも「私が変える。みんなで変える」と力強い言葉で語ってくれました。
自分の住む地域や日本の地域医療が抱える課題を的確に把握すると同時に、先駆的な取り組みをしている地方など現場の声から学ぶ姿勢も良かったです。
地域の困り事は実は〈ニーズ〉であり、そのニーズに応えるためにどうしたら良いのかを考え、実行することでイノベーションが生まれますし、その行動自体がソーシャルワークになります。
治らない病気と共に生きる人が増えれば求められる医療も変化していきます。既存の医療システムでは対応できない時に柔軟な発想が出来るかどうか。
医師を目指す高校生達はそのことをすでに理解しています。毎年、多くの高校生が地域医療にはオンライン診療やICT活用が欠かせないと指摘していますが
そんな声を聞くたびに、そろそろ医療のデジタル化やICT活用を当たり前にして、その先の夢を高校生が描けるように大人達が行動しなければと強く思います。
そのほかにも住み慣れた地域で最期まで暮らすために地域住民が在宅医療のリアルを学ぶや、医師や看護師以外で、例えば理学療法士や言語聴覚士など
地域医療に携わる多職種の存在をもっと知ってもらう機会を作るというアイディアも。自分達の住む町の医療が誰によって支えられているのかを学ぶカリキュラムを小学校の授業に取り入れるという案もありました。
また地域の防災のリーダーの役割を果たす消防団のように医療にも準医療者を育成して、地域全体で医療を支える仕組みを提案してくれた高校生もいました。
地元の北海道大学が取り組む発症する前に病気を予測する「超早期治療」に注目した人や総合診療医を目指したいという沖縄から応募してくれた女子高校生は
なんとお姉さんも去年優秀賞に選ばれ自治医科大学に入学していました。姉妹で夢を叶えようとしている姿がとても眩しかったです。
「病気を診るのではなく人をみる」暮らしや人生に寄り添える医師になること間違いなし。日本の医療の未来は明るいと感じさせてくれた高校生に今年も感謝🍀