リオデジャネイロオリンピック体操競技団体総合での金メダル獲得に貢献した“白井健三”さんのお父さまの著書「子どもに夢を叶えさせる方法」よりご紹介いたします。



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2013年の世界選手権で床運動の金メダルを獲得してアントワープから帰国した健三は、祝勝会に出席しました。



そこでも、司会をお願いしたテレビ局のアナウンサーにインタビューを受けました。



「健三君、跳馬は4位で、もうちょっとでメダルでしたね。あと一つ順位が上だったら・・・惜しかったですね」



そう振られた健三は、こう返しました。



「僕の跳馬は完璧でした。金メダルを取ったうれしさよりも、跳馬で完璧に跳べたことが嬉しかったです」



金メダルを取れたかどうかは、あくまで結果に過ぎない。



世の中の人は何色のメダルを取るのか、そこに注目しているのかもしれないけど、自分は大会までにコーチから教わったこと、学んできたことを完璧に出せたほうに価値を見出せる。



つまり、取り組んできた成果を本番で発揮するという意味では、床運動よりも跳馬のほうが良かったと言うのです。



その結果が、4位だったという認識。



ライバルと熾烈な争いを繰り広げるのがスポーツですが、要は自分の納得のできるパフォーマンスができたかどうかが、達成感につながると言いたかった。



そして、「そのことに17歳で気づけた僕は、幸せでした。この経験は必ず今後に生きると思います」と締めくくったのです。



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子どもに夢を叶えさせる方法


白井勝晃 著


廣済堂出版より



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床では「シライ/グエン」「シライ2」「シライ3」、跳馬では「シライ/キム・ヒフン」「シライ2」といった技の名前にもなっている白井健三さん。



やはり、競争相手は「自分自身」だったのですね♪



「読書のすすめ」清水店長の著書「まず、人を喜ばせてみよう」に、こうあります。



「隣と比べてやっちゃうと、なんでも苦しくなりますよ。



誰にでも得意なことっていうのがあるんです。



自分のスペシャリストの部分でがんばればいいんです。



そこをいたずらに他の人の知識を持ってきて、他の人になろうとしちゃう人は苦しいんですよね。



競うんだったら、自分と競いましょう。



比べるんだったら、昨日の自分と比べましょうよ」



人間の悩みの大半は、人との比較、比べるからだと言われています。



あの人より足が遅い、



あの人より背が低い、



あの人より学歴がない、



あの人より、あの人より、って・・・



商売をやっていてもそうですよね。



あの人は100店舗だけど、自分は1店舗。



あの会社は社員が千人いるけど我社は二人。



でもそれって、どうでもいいことですよね、本来。



本当に大切なのは、今、目の前の人を喜ばせることと、昨日の自分より成長することですね。