貴重な、月組東京公演。

eプラスの貸切公演で観劇してきました。

当てたのは私じゃないんですけど・・・
急な出張のため、
イソイソと夫の代わりに観てきた。
ホントは駄目なんでしょうけと。貴重なんで許して💦

当った座席はS席のコスパ最強席。

舞台から香りが漂ってくる、

れいこさんの奇麗なお顔が

オペラで覗かなくても観える位置。


いやぁ、至福でした。

夫、かなり残念がってました。。。


ムラで二回観たけど、後ろの方でしたので

あれ?こんなんだったかしら?と

思うことしばしば。


芝居は、ユリウスのおじさんが代役の佳城葵から

もともとの、凛城きらに戻り、

まあ、きらさん特有のいつもの

正塚作品の佇まいで安定感あり。

でも、佳城葵も良かったよな。


たぶん、芝居はかなり深まってるし

最初あれこれ考えてた、よくわからない部分も

もはや、どうでもよくなって、

結局、メアリー・スチュアートの呪いと

言われた短命な子供は、メアリー関係ない

単なる遺伝性の病気持ちだったんだろう、

とか、適当に自分の中でストーリー

作って収めることにしました😅😅


今月の「歌劇」で初舞台生と月城かなとの

座談会が掲載されてますが、

参加者たちが、やりたい作品として

みな、海外ミュージカルを挙げる中、

宝塚の良さはオリジナルがあって

役をイチから創り上げることができること、

って、れいこさんがバッサリ言ってて、

私、わりとその言葉に納得したんですよね。


確かにそのとおりで、

私達が駄作といってる作品だとしても

タカラジェンヌたちって、びっくりするほど

役を作り込んだりしている。

そういうのって、きっと楽しいのかもですし

勉強になるのかもしれません。


そんな、自分のために書き下ろされた作品を

慈しむように、演じてるんだろうな、って

今日は舞台を観てて思いました。


ショーの話。


宝塚のショー作家先生の中で

いちばん、中村一徳先生の創るショーが好きです。


バランスも良いし、

下級生に至るまで、次から次へと銀橋渡って

見せ場が多いのも良い。


正直、幕開きのあと

組長さんが上手から下手から下級生の娘役たちが

来た時は、みとさんをちゃんと観るべきか、

かわい子ちゃんたちを観るべきか、

ちょっと悩むんですけど💦💦


中詰なんて、これでもか!!と畳み掛けるように

いろんな組み合わせで銀橋を渡る組子たち。

同期の海乃美月と佳城葵のコンビとか萌。

それで、ひとしきり銀橋わたりが

続いたあと満を持して下手から登場する

トップスター、月城かなと。

そして客席降り。

客席もボルーテージ最高潮。


ロケットは、初舞台生ロケットから変更。

おそらく、中詰からの着替えタイムの間、

組周りで、月組に配属になった110期先生たちを

従えて踊る風間柚乃。この間わりと尺が長く

おだちん、お疲れ様!ってなる。


れいこさんが、月?へ帰る荒城の月の場面。

れいこさん以外、近未来的な衣装の月組生。

ちなつさんと、うみちゃんコンビが

出島小宇宙戦争からの、

延長のような世界觀だな、って思って

最後れいこさんの、美しい見返り顔を

オペラで待ち構えてたけど、

ピントが合う前に暗転。


この場面、

こちら側(宝塚とか観客とか)の世界を

最後にほんの少しだけ、垣間見るというか

懐かしむのが、一瞬ということが

「妙」なんだなぁって思った。

未練は最小限というか。

もう後戻りはしないというか。



シンプルだからこそ、際立つ男役群舞。

開けられた階段を降りてくる月城かなとの

放つロイヤル感。


組、関係ないけど、脳裏に何故か

星組『赤と黒』の二幕で

詩ちづる演じるマチルドの声が響く。

気高さよ。


愛のある退団者による銀橋わたり。

ちなつさんから、うみちゃん、

れいこさんへと、歌い継がれる

マイ・ベスト・フレンド。

そう。フレンドなんだよ。

上下じゃなくてフラット。


三回目なのに、やっぱりここで、泣く。

「退団するから」、じゃない。

ただ、ただ、月城かなとが放つ

優しさ、想い、愛おしい、と

宝塚に関わる全てを慈しむ心が

ひたすら温かいから、泣けるのだと思う。


想いは確かに伝わるのだ。


言葉を交わさなくとも、目が合わなくても

伝えたいものは、受け止めました。


・・・と、もしかしたら

れいこさん、未知なるチカラでも

持ってんじゃね?消え残る想いだけに。