花組宝塚大劇場千秋楽から一夜明け、

新聞各社や宝塚ホームページ掲載の

柚香光卒業の一問一答を見て、

なんだか、じんわり淋しくなっちゃいました。


東京公演はこれから、なのですけど。。



『アルカンシェル』の作品に対する

ざっとした感想です。


柚香光ファンの方は満足しているようだし

実際、柚香光が歌って踊って、

ピアノ演奏も披露、

ラブシーンも大サービスって感じで

観たい柚香光詰め込みセットという内容でした。


柚香光=ダンサー

星風まどか=歌姫


という設定も、二人の長所を遺憾なく発揮できて

良かったと思います。


小池修一郎の作品といえば、

真風涼帆の退団公演作品と

帝劇におけるルパンが個人的に駄作だと

思っているので、

それと同じレベルだったら、どうしよう?

って配信見る前まで戦々恐々としてましたが

期待値がかなり低かったこともあり

意外に楽しめた。


一方で辛口なことを列挙すると、


黒燕尾や華やかなレビューシーンは

セットがショボイシンプルなせいか、

普段の宝塚歌劇のショーと比べてしまい

ちぐはぐな印象を受けたり、


話が次から次へと転換しすぎるけど

口頭で説明してしまう演出が単調。


ひとこちゃん演じるフリードリッヒは

朝ドラ「なつぞら」なみにご都合主義の

転勤異動が、どうよ?って思うし、


ひとつひとつの困難が、

わりと安易に解決されるので拍子抜けする。


爆笑してしまったのが、

ジャズは、禁止されてるけどラテンは大丈夫!

って、いきなりラテンショーが始まったこと💦


総じて

小池修一郎は、あくまで潤色作家であって、

とある漫画家先生が仰っていた

ゼロを1にする力

はないんだなって、思った。


今回のアルカンシェルも

既視感のある演出多くて

それを、トップのトップ人生における

過去振り返りを表現した、と言えば

聞こえはいいけど、オリジナル製はない。


話は違うけど帝劇の

クロージングラインナップや

小池修一郎の活躍ぶりを見るに、

宝塚歌劇のみならず、東宝にとって

小池先生はエリザベートや1789、モーツァルト

等を成功させた功労者であることは

間違いないが、

オリジナルのミュージカル舞台を作れる

名実共に客を呼べる脚本・演出家が

日本にいないってのは、

由々しき問題だと最近思っている。



話を、戻して『アルカンシェル』。

劇中、柚香光演じるマルセルと

星風まどか演じるカトリーヌが

やたら、「あなたの手が熱い」っていう

やり取りを繰り返してるのですけど、


最後フィナーレの男役群舞で

有名なシャンソン「愛の讃歌」が

使われていたことで、謎が解けた。


あなたーの燃える手でぇ

わたしーを抱きしめてぇ♪


で、アルカンシェルは

れいまどの愛の讃歌なのね、って

最後に納得しました。


衣装も赤で燃えてましたしね。

モチーフとなった「パリは燃えているか」、

がこれで表現されたのかな。

個人的には、加古隆の楽曲

「パリは燃えているか」が

素晴らしい名曲なので

どこかで使って欲しかったです。


衣装たちも素敵でしたけと

フィナーレの衣装のレインボー色は

個人的になんだか微妙でした。

柚香光の大羽根はいいけど。


フランスと言えばトリコロールカラーですが

最近見たばかりだから、

イメージカラーを七色にしたのかな。

昨今レインボーって、別の意味の象徴だから

ちょっともやってしまった。


「たゆたえども沈まず」の意味もやっと

わかった。メインソングなのね。

今回楽曲が素敵だったこともポイント高い。

イルカは意味わからんかったけど

メッセージを感じ取れたのもグッときた。


この主題歌を

歌唱指導で歌う、永久輝せあの歌声が

実に良かったわ。


東京公演はまだ先ですけど、

花組公演楽しみにしています。