花組のトップスター柚香光と
トップ娘役星風まどかを初めとする
6人の退団公演『アルカンシエル』の
宝塚大劇場千秋楽の配信を視聴しました。
『アルカンシエル』は、私は配信が初見なので
芝居そのものの感想は、また後にして。
柚香光の退団公演を見て、思ったことポツポツ。
柚香光は、星組の礼真琴と共に
95期黄金時代の旗振り役の立役者であり
私が初めてお披露目公演から
大劇場公演を観続けてきたトップさんです。
サヨナラ公演は、まだこれから東京で
観劇予定ですけど。
アルカンシエルの芝居が始まって、
ひとつひとつの台詞を噛みしめるように
吐いているように感じられたし、
フィナーレのデュエットダンスが終わり
まどかちゃんと目を合わせたときは、
終わっちゃったね
って、声が聞こえてくるようでした。
サヨナラショーでは、はいからさんの
伊集院少尉から始まり、
トップスター時代のショーや芝居演目の
歌やダンスで繋いでいたのを見て、
なんというか、正直、代表作と言えるのが
「はいからさんが通る」だけ、
のような気がして返す返す、
なんで、こんな中途半端で退団させてしまうのか
ホントにもったいないなって、思った。
対して、柚香光への愛を強火で語る
星風まどかの清々しさ?というか
アナスタシアの楽曲で
まさに絶唱というに相応しい遠慮ない歌声に
ちょっとびっくりした。
宙組時代に観たときよりも、
なんだか心情こもって、素晴らしかったし
卒業後の活躍が楽しみかも。
ご挨拶では、真風さんを初めとする宙組への
感謝を述べてましたが、
それ以上に花組での充実ぶりが感じられて
星風まどか、我が人生に悔い無しって
ところでしょうか。
もちろん、柚香光本人も、やり切ったとは
思うので、未だに未練タラタラなのは
私のわがままでしょうね。
柚香光のご挨拶は、
ソフトでユーモアがあって
過去に悔しさを滲ませた千秋楽の挨拶も
あっただけに、涙するというよりは
心温まるものでした。
同期のお花渡しは、もと花組の水美舞斗。
そりゃそうだよな、って思ったけど、
柚香光はご挨拶の中で、
同期ではなく、95期と言っていた。
まあ、花組はもはや最後の95期で
それは次に卒業控えている月城かなとも同じ。
これは私の穿ち過ぎかもしれないが
ぬかるみにはまって動けないとき
その先に見える絶景
という言葉に、同期トップである
礼真琴と月城かなとのことを
間接的に思って入れたのかな?
なんて思ってしまいました。
柚香光が、シンプルな黒燕尾で
ひとりで大階段を登り、
振り返ったときの、黒い燕尾から覗く
真っ白なシャツが眩しくて眩しくて、
素敵なトップさんだったなって
しみじみ思い、
そこからの男役群舞での「黒い瞳」は、
その後のご挨拶に続く
柚香光が喜びとする
見つめるファンの「瞳」なんだろうな、って
思って、
勝手な私の解釈とすれば、
サヨナラショーからご挨拶まで
全方位に気遣いの人だなって
改めて感じました。
柚香光は、この場にはいない
始めの相手役である華優希のことも
大事に思うからこそ、
「はいからさんが通る」はソロのみで
ご挨拶の虹の話も、
偏りなく最初と最後の話だったのかと。
そんな、花組の貴公子 柚香光
宝塚大劇場 ご卒業おめでとうございます。
あなたこそ、今宵の光る君。