16日18時半公演。


悪女、単独主演、中世ヨーロッパ、な望海さん、
演出はTRUMPシリーズでも有名?な
末満健一さんとくれば、期待度Maxで
北風吹き付ける中、池袋に赴いた。

観た感想である。
辛口です。

まず、音楽のこと。
超ロックテイスト
で始まったオープニング。

3階端の座席のせいか、
ロックなドカドカという振動が身体に響く。
幕開きからして迫力があり、おぉ~
と疾走感もあり、ロック好きな私は歓喜した。

・・・がしかし、
大音量で鳴り響くロックも程度問題で
何度も何度も大音量になる度に、この作品は
ロック・オペラなのか?

聖飢魔IIなのか?
X JAPANか?
古くてすみません💦💦

とツッコみたくなるほどに常に
フォルテッシシモぉぉぉ
で、

そして、この大音量が鳴り響いてるときは
常に右から左から
光線がペカペカと飛び交うのなんのって

三階席の端にいると、
光線をもろに受けるんですよ。
この不快感、なんだか覚えがあると思ったら

夜の高速道路における
対向車のハイビーム!!

はよ、ライトダウンしろよ!
って悪態つきたくたるほどの
ビーム!ビーム!ビーム!ビーム!!!


そして、セットね。
中世ヨーロッパの古城を彷彿とさせる
出で立ちはとても、素晴らしい、
素晴らしいが、

このセットがとにかく
まわるまわる。

まわれ、まーわれ
メリーゴーラウンド♫

って歌いたくなるほど、とにかく回る。
回りすぎて、くらくらしてくる。

耳も目も、平衡感覚もおかしくなりそうで

休憩20分しかないのに三時間超という
長丁場に、
『ジャガー・ビート』を初見したとき並の
疲労感を覚えました。

で、ブリリアホールの端の座席って
一方通行
なわけですよ。
どん詰まりの席だと、身動できず
出口までたどり着くまでの狭い階段といい
有事になれば、即死だなって思ったら
舞台見切れることよりも、
かなり腹が立ちました。

イザボー、望海さんの出で立ち、
望海さんの歌声、
望海さんの悪い顔、
最後のドサッと降ってくる花びらまで
安定感あって、素晴らしかったです。

息子役の甲斐翔真くんを初めとする
他のキャスト陣も錚々たるメンツで
重厚感もありました。
衣裳も私好みです。

気になったのは、ヤングイザベルを
演じた大森未来衣さんです。
声優さんのような
ハッキリとした台詞回しと歌声。
ラスト付近のあの有名人に扮した場面で
歌う様はアニメのエンディングかと思った。

総じてキャストの皆様は
素晴らしかった!!
素晴らしい歌声の数々!!
甲斐くんの黒天使?万歳!!

なのですが

脚本の粗さが気になりすぎた😞😞
年末に観劇した『ヴェートーベン』と一緒。

キャストが勿体ない。

とくに望海風斗演じるイザボーの
言行が一致しないのが、なんとも。。

夫(シャルル6世)を愛してる
フランスを守らなきゃ
子どもたちを護る

って歌ってるわりに
やってることが常に真反対で
自己中で、えげつなく説得力ゼロ。

望海さんの渾身の歌声に騙されそうに
なりますが、いやいやいやいや
可笑しいでしょって何度も思う。

途中、女は子供を産む道具じゃない!!と
おきながら12人も産んでるし!!

なんつーか、
悪女なら悪女なりに、そこに至る原因とかさ
共感得られるエピソードが欲しかったけど
行き当たりばったりだし、

ひとひとりの人生描くために
もっと深堀りほしかった。

最近はキャストの技術力もさることながら
それこそ、舞台装置や音楽なんかも
スペクタクル化していて目を見張りますが
舞台の根幹って、今も昔も脚本力
に行き着くと思うんですよね。
そこが、しっかりしていないと
技術で固めても自分は
心から賛辞できないなって思った次第。

そこんとこ、中国ドラマの女主人公見習えって
個人的には思った。笑
にしても、中国は男は妾抱え放題なのに
女性は相方死んでも貞操守らないとダメだし
宮中で不貞働いたら死罪です。
そこにいくと、欧州は宗教観から
相手はひとりなのに、
不貞働き放題でも見て見ぬふりってのが
面白いなー。