そういった権力者をサポートする、部落の男や闇の男たち。
彼らにはそれぞれに特殊な能力が備わっていて、いろんな情報を促したり後始末をしたりする。
そして、佐藤栄作の後継として育てられた彼には、もう一つやってもらわなくてはいけないことがある。
それは、これまで彼の側近として、彼を他者から隔離していた家族の始末である。
つまりそれは、北朝鮮の金一族が、おそらくそういう状況にあるからである。
彼らを取り巻く側近というわれる連中が、彼らを支配し、また良からぬ方向に国を持っていこうとしている。
が、金一族本人たちにしてみれば、ここから脱出するということはかなり難しい。
それは、ずっと旦那の家族について悩まされてきた自分らも、大変にそう思う。
金一族を取り囲んでいる側近の人々は、おそらくごましおである。
ごましおであるからこそ入り込めるすきまというものに入り込み、金一族を支配しているだろう。
そして、そのごましおには、小さな悲しい訴えがあるはずである。
その訴えに耳を傾け、彼らのごましおの現状に目を向け、それをなんとかしてやる。
ここまでできれば、君らの活動はリアルにスタートできるだろう。
が、奥さんの着ぐるみを着るといっても、彼女には見てはいけない世界というものがあるから、そこは彼女が目にすることのないように配慮をよろしく頼む。