親による子どもの虐待。
なにも、現代に始まったことではない。
そういうことは、おそらく昔からずっとあった。が、最近はそれに子どもが対応できなくなってきている。
たとえば、親が自分に辛く当たる。ので、そのときはおばあちゃんのところに行く。
とか、となりのおじさんになぐさめてもらう。とか、お姉ちゃんに助けてもらう。とか。
そういう逃げ道のようなものが今の子どもにはなくなってきている。
親が逃げ道を作ってやらないということもあるし、子ども自身が逃げ道に逃げるということを知らない。
この逃げ道があるかないかによって、親から虐げられることにまともに耐えられるかどうかが決まると言っても過言ではない。
こういった自分を受け入れてくれる誰か逃げ道がない場合、子どもは妄想や犯罪の世界に行ってしまう。
自分で妄想を生み出し、そこに逃げ込むとか、ペットや虫などを殺して憂さ晴らしする、など。
そしてそれがエスカレートしていき、精神病患者になったり、人を殺害したりするようになる。
最近の親は、子育てなどに協力を求めることが少なく、金銭で解決しようとする傾向がある。
つまり、保育所に預ける、病院へ行く、子育ての本などを買う、といったように、子育てに関するサービスをお金で買って、それで対応しようとする。
が、それらは親の自己満足にすぎない。
子どもには温かい逃げ道が必要である。
そういう子どもの逃げ道が、今の育児環境には失せてしまっているんではないだろうか。