つまり、お嬢様は信頼関係が築けない人と付き合っていくのに慣れていた。


身内にそういう人がいれば、ずっと小さい頃からそういう付き合いをしてこなくてはいけないわけだから。



まあ、それはいいとして。



旦那と双璧の実力者の友人。


嫁は結婚前から、この友人との交友関係に疑問を抱いていた。


よく会っているけれど、話を聞いたりしても、どうも友達同士とも思えない。


ただ、暇つぶしに会っているのか、それぐらいにしか思えなかった。



半ば男を捨てていて、人間として立派である友人。


男の情は厚いけれど、人として問題がある旦那。



この2人がいったいどういう付き合いをしているのか。


結局、人としての信頼関係も築けておらず、男同士の友情も結ばれていなかった。


ただ、双璧の実力者として張り合っていただけである。


で、適度にお互いを利用していたんである。




地元のトップとして入れ換わった今、連携プレーができるのは、ネットの中だけである。


気が付いたら自分は、別の男と、リアルに友情を結んでいた。




ゴミだけ引き受けさせようとしている友人に、お前らの関係はそんなもんだったんだな。と苦笑する。


何歳から知り合いなのかしんないけど、人間としてそんなに立派なら、もうちょっとあいつの人間性をなんとかしてやってほしかったな。



政治家はゴミを引き受けるもんである。


で、嫁はそのせいで家中が汚れても、それに耐えていかなくてはいけないんである。


そして、何か気に入らないことがあって、突然家をピカピカにしたりすると、そういうすべてを、みんなが見ている。


家がピカピカになるということは、ゴミの居場所が突如としてなくなるわけである。


つまり、この政治家の嫁は、気に入らないことがあれば、平気でゴミを捨てる女である。という烙印を押される。



ゴミをどんな風に処理するか。それは、政治家が折りを見て決めているんである。