年金について。



年金問題を語るとき、家族のありかたがベースになる。


日本は、昔から大家族であった。おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、おじさん、おばさん、子ども、その孫、またその子ども…


というように、身内が集まって生活していた。


が、戦後、都市に働きに出る。という生活が始まり、田舎に親を残して都会に働きに出て、そこで結婚し、親とは別の家庭を築くようになった。


これが核家族の始まりである。物理的な距離が遠くなったんである。


このことにより、田舎の親きょうだいと、都会に暮らす子どもの家族。というように別々の家族が存在するようになり、それぞれの家族がそれぞれに生計を立てていかなくてはいけなくなった。


住むところや生計が別であれば、当然生活スタイルも変わってくる。


そのうち、子どもは親の面倒をみれなくなり、親は田舎に取り残される。


また、実は都会に住む1人暮らしの高齢者が多かったりする。


これはどういうことか。


田舎は、まだ、血縁だけではなく、地縁などのつながりがある。が、都会はいたってドライな付き合いになり、それが心地よくてその日暮らしを選ぶ人が、昔から江戸に来ていたりしたのと同じく、都会で暮らしていたりして、そういう人たちがそのうち歳をとって、身よりもないまま、高齢者になって1人で暮らしていたりする。



で、こういう孤独な老人の生活を援助するために年金制度が導入されたわけですが、年金で楽ちんな生活をする高齢者の面倒を、なぜ若者が見なくてはいけないのか、という不満がつのっているわけなんですね。


つまり、働け高齢者。みたいな。


現在、高齢者は厚生年金だけで、だいたい20万以上もらってると思うんですケド、この高齢者の年金で、実は他の家族も生活できてたりする。


つまり、親の年金目当てに親の面倒をみる。という子どももいたりするわけです。


親の面倒をみていれば、親の手元にくる年金を自分が管理できる。つまり、親の年金で自分が生活するわけですね。


何が、問題か。


子どもまで働かない。


で、そんな現状を目にして、ますます若者は年金を支払うのがばからしくなってきて、保険料を納めない。


そんなだったら、自分で自分の老後の費用を貯めていったほうがよっぽどいい。


といって、最近の若者はせっせと貯金していたりする。



そうじゃないよ、と大人は言いたいんである。


保険料納めないと、将来もらえる年金ももらえない。


つまり、年金の保険料未納者は、年金をもらえる権利を放棄している。



適当な記事ですけど、年金の未納問題について  ↓


http://www.keieiken.co.jp/monthly/2009/0906-3/index.html




国のいろんな制度は、いろいろと問題もありそうですが、基本、国民のために確立した制度でしょう。


国民年金だけだと、将来もらえる月額は66,000円だそうです。


が、これが毎月もらえるのともらえないのとでは、高齢期の生活は大きく違うでしょう。



夫婦で老後を普通に暮らしていくには、3000万の貯金が必要だそうです。


3000万円貯金して、あとは月々66,000円の年金をもらう。



これで、子どもに迷惑をかけずに、老後の生活をしていけるらしいです。



で、普通に企業に40年間ぐらい勤めていたら、厚生年金も含めて月々30万くらい年金がもらえると思うし、退職金もだいたい3000万円ぐらいあるでしょう。


これを老後の費用に充てて、あとは年金で生活していく。


確かに、日本人の老後はこれで十分安泰のような気がしますね。



が、親の退職金を子どもが当てにしていたり、親の年金で、自分も生活していこうと思っていたりすると、そうはならないですね。




つまり、自分は年金の保険料を納めないくせに、親の年金にたかる子どもがいたりする。


ここが一番の問題なんである。



結局、最後に困るのは自分である。



親が死んで年金もらえなくなって、さあ次は自分の番。と思っても、自分は保険料を支払っていないので、年金をもらう権利がない。


この人たちは、いったいどうやって老後の生活をしていく気なんでしょうか…




未納の年金保険料を、一括で支払うシステムなどあるんでしょうか。


あるなら、親が生きているうちに、そこだけでもお世話になったほうがいいんでは?