政略結婚かどうかはわからないが、少なくとも俺は妻が好きである。


で、そういう結婚をして、社会的には彼女を守っていくことができるんだろうと思う。



けれど、彼女の美しい身体や心を本当に守ってやれるのは俺じゃない。


俺の器量では無理なんである。



つまり、男としての器量が足りない。


女性としての彼女の美しさを守っているのは、別の男である。そして、彼女に何かが起こるたびにそれを思い知らされる。


自分は、何の役にも立たない男である。



俺も、一生このことを思い知らされながら生きていくんだろうと思う。


そして、自分の器量で守ってやれる女はこんなもんか、と、そんなことも身に沁みている。