
前教皇が亡くなる冒頭で遺体を入れる袋のチャックが閉められ、ロウで作った封印が施され、コンクラーベが絶対的に外との交流を遮断しているのを象徴的に見せる。
煙という合図で投票の結果を外に見せるのは有名だが、しかし否応なく外の空気は入ってくる。
野心家で性格に問題のある者ほど押しが強くて票を集めがちで、穏当な性格の者ほど慎重になりがちなのも他の世界と通じる。
人事というのはまったくのひとごとであっても興味をそそるものがある。表立った投票の裏の数々の工作で見せる札と伏せる札との使い分けが上手い。
肌の黒い枢機卿がかなりいるが、どういう経緯でカソリックに入り組織内を歩んできたのかと思わせる。
ずいぶんややこしい法王庁内の役職の名前が出てくるが、訳に監修とかつかなかったのだろうか。
枢機卿たちが赤の法衣をまとっていて、尼僧たちの青とのコントラストを成している。男ばかりの世界で尼僧たちの代表のイザベラ・ロッセリーニのセリフが強い印象を残す。