見た瞬間、ものすごく心が引き込まれる写真に出会うことがある。


被写体は日常にありふれたものなのに、


「なんでこんなところに在る美しさに気付けるの?」

「どうしてこんな何でもないようなモノをこんなふうに表現できるの?」


と心を打たれる。



そんな疑問が湧いたときに、ふと思った。



ああ、この写真は、レンズを通してこの人の心が見た世界であり、そしてこの人の心が表現した世界なんだ、と。


もちろん写真はテクニックやカメラの能力による部分が大きいけど、「その被写体の中に美を見い出せる心」、そしてそれを「他の人にも感じてもらえるように表現したい」と思う心がないと、他の誰かにその美を感じてもらうことはできないように思う。



この人の心は世界のどんな部分に美を感じて、そしてその美をどんな風に表現しているのか・・・


そんなふうに写真を見ると、その人の心そのものにも触れられる気がする。



言葉を交わすよりも、もっと体感的に出来る心の交流。



自分と他人では見るモノや見え方がまるで違うということがよく分かる。



そして、その違いは不快なものではなく、新しい世界を垣間見るような楽しさ。



そんな経験から、レンズを通して見えた世界の感動を、他の誰かとも共有できたら良いなって思うようになった。



そう思った時から少しずつ、自分の写真が以前とは変わってきたような気がする。



       
        -Ken's Garden-