しばらくは、1人になったときなど
思い出せば 涙が出る日々だった。
ボロ屋の、
テレビの音も漏れるような薄い壁の部屋で
わんわん泣いた。
赤ちゃんができたの

と、友達などあちこちに言ってしまったため
「流産でした」
と 報告しなければいけないのがキツかった。
サラリと軽く報告しようと 思うが、
それを聞いた相手の悲しい、という反応も辛いし、
あの喪失感が まざまざと蘇ってきて
こみあげてくる。
芸能人などは、みな5か月位になって発表するが、
「もっと早く分かってたろうに。」と 思っていた。
なるほど、こういうことがあるからなのね。
反省。
回数は減ったものの
今でも思い出すと グッとのどが詰まり、
悲しみは消えていないのだと知る。
クサいドラマの主人公みたいなことはキライだし、
過ぎたことを思い悩むなんて 無駄と思って
生きてきたけれど、
そんな自分を反省し、
そうなってしまった人の気持ちが 少し理解できた気がした。
仕事は、幸いいいところが見つかって
パートで働いている。
体力的にも 正社員のころより はるかに楽で、
収入は減るが なんとか生活できる位はもらえている。
ただ、仕事の内容や時間的に
子供が小さいと 親と同居でもしない限り無理。
まして、妊娠して 出産の間の仕事ができない期間、
産休の手当てももらえないため
経済的には 子供を作るのは難しい。
ダンナ様も、
数年前に 社会保険もない個人の会社に転職し
給料は びっくりするほど安いのだ。
でも、子供 欲しいな、と 思った。
ずっと、ずーっと、欲しくないと思ってきたのに、
赤ちゃんができてからも 迷いがあったのに、
他人ではない、心から思い合える大事な人が増えるんだ、
と 感じてしまったことを 忘れられなかった。
「欲しい」と思いながらも、
また悲しい思いをするかも。と 不安になり、
正社員でがんばるほどの気力もない。
なんでこんなダメなヤツなのか と、
自分に腹を立てながら、
子供を作らない、という決心もできず、
できたら できたで・・・ね。
と、成り行き任せに
Hのときは 避妊をしないでしてしまうのだった。