三連休も終わりにさしかかるとテンションもイマイチ。
ジェーソンでブラック無糖を買い、中山道へと向かう。
五街道は通ってない川口北部の自宅から中山道の宿場町蕨へ。
今では日本トップレベルの人口密度を誇るが、あるのは中山道の茶屋にある美味くも不味くもない抹茶アイスくらい。
中山道を南下し、チェーン店スーパーや高層マンションを左右に見ながら戸田橋に入る。
中山道の東京の出入り口で、西側には物流倉庫群が広がってる。
橋を渡り、右手に物流倉庫群、左手にに高層団地群を見てると埼玉なんだか、東京なんだかわからなくなる。
ギアは四速のまま下町でも都心でもない道を4km(1里)ほど進む。
すると都営三田線の駅が見られ、若干下町っぽくなる。
この辺は江戸ではなく郊外のように扱われてたのもなんとなくわかる。
千代田区(将軍のおひざもと)から、たった7,8kmの距離なのだが、きっと農村だったのだと思う。
環八、環七を突っ切り、巣鴨に入る。
池袋並みに人が多く、おばあちゃんが多い(おじいちゃんはなぜか少ない)
水道橋(後楽園)辺りに来ると、若者が多くなるのだが、彼らのファション系統がわからない(スマートでもメンズエッグでもなさそう。自分もそんなもんだが)
水道橋の神田川を超えると、古本屋がちらほら目に入ってくる。
せっかく神田に来たのだから、江戸ものがいいな、と思い、そちらに意識を持ってこうとする。
ただ、なんとなく集中できない。
そこにある本は、雑学的新書から近現代西洋思想、エロ官能系のものまでさまざまだ。
そばで中国人留学生らしき男女が、日本文化関係の本に目を向けてる。
東大留学生だった中国人留学生の知り合いを思い出す。
彼女は頭は良かったのだろうが、イマドキの子で電車ではずっと任天堂DSをやっていた。
日本語はうまかったが、他の中国人留学生と似たような感じだった。
孫文も周恩来も日本に留学したらしいが、今の留学生は日本からなにを学ぶんだろう。
川口に住んでた同じ大学の留学生を思い出した。
彼が卒論でなにを書いたか思い出せない。
ただ、彼が日本企業で働きたい、奥さんを日本に呼び寄せたい(ただ、なかなか入国許可が下りなかった)と希望してたことは覚えてる。
江戸時代にはライト兄弟より前に人力飛行機を発明した人がいたらしい(カラスが飛ぶのを観て着想を得たというのはおもしろい)
一服し、地下鉄神保町駅のある通りまで来る。
どうやら、神田古本まつりの最終日らしい。
本が見れないので、そこは通り過ぎ、新書と古書のリサイクル本が外の棚に並ぶ店で止まる。
そこで一冊の本が目に留まる。
『東京文学百景』(志村士郎)。
昭和中期に書かれたらしく、古き良き江戸を昭和の東京と文学的に重ね合わせてるのがいい。
そこには練馬区の石神井城の落城について書かれてる。
秩父氏ルーツの石神井城の豊島氏が太田道灌に室町末期に滅ぼされたらしい。
石神井城跡には、現代では石神井公園がある。
そこには三宝池があり、シャクジイタヌキモが自生している。
(シャクジイタヌキモは戦後まもなく見られなくなったが、2014年に再び発見されたらしい)
太田道灌に滅ぼされた石神井城跡にひっそりとシソ科のシャクジタヌキモが息を吹き返す。
一度、絶滅したと思われたそれは現代また人々の前に姿を現す。
(石神井城の豊島氏ははじめ平氏だったが後に源氏に加担したらしい。自分たち庶民の中にもそういう変わり種がいるのかもしれない)
現代の練馬の人々はシャクジイタヌキモがここでしか見れない、と知ってるのだろうか?
明治、大正の人々は文明開化に対するアイデンティティとして、シャクジイタヌキモになにを観てたのだろうか?
植木の流行った江戸の人々はシャクジイタヌキモをどう活用したのだろう?
権力者は滅びても、その時代の庶民は変わっても、その土地の雑草は変わらない。
仏法に国土世間という考えがある。
国土世間(土地、自然)、衆生世間(動物、人の肉体)、五陰世間(人の脳内、権力者)の三つで三世間という。
衆生世間(肉体)は寿命がくれば、一応は終わる。
五陰世間(脳内)は大抵の人にとって、肉体が終われば終わる。
国土世間(自然)は、と言えば地球が続く限り続いていきそうだ。
その時代時代に生きる名もなき庶民。
一応はその名を歴史に記した権力者。
そして人知れずひっそりと生き続ける自然。
三世間というが、日本では三という数字に縁を感じてるようです。
七五三からはじまり
三が日
三つ子の魂百まで
三人揃えば文殊の智慧
東洋に目を向けても
日本神話の造家三神
西遊記の三匹
インド神話の創生三神
こう見ると、三には始源の意味があるのかもしれない(宇宙創成後、水素、ヘリウム、リチウムの三元素がその他の元素の素になった)
三世間ー国土世間(自然)、衆生世間(動物、庶民)、五陰世間(頭脳、権力者)、これらを対比すると歴史がちがった見方ができ、おもしろいかもしれません。