やる気のある、なしが一目瞭然? 巡業で新制度導入
産経新聞 8月13日(水)22時30分配信
被災地・福島での巡業で土俵入りを行う白鵬=7日午後、福島県いわき市(藤原翔撮影)(写真:産経新聞)
大相撲の巡業で新たな試みが始まった。朝の稽古はこれまで各力士が自由に申し合いに加わる形だったが、関脇以下の力士は稽古相手を事前申告する仕組みに。尾車巡業部長(元大関琴風)は「必死になって稽古した者が残る。これがプロの世界だ」と新方式導入の狙いを説明する。今後はやる気のある、なしがファンにも一目瞭然となりそうだ。
最近の巡業では一部の力士ばかりが連日稽古し、ほとんど土俵に上がらない力士が周囲を取り囲む様子に対し、見栄えが悪いとの指摘もあった。また、番付上位の力士に促され負傷者が無理をして土俵に上がり、けがを悪化させることもあった。
そうした問題点を解消するため、尾車巡業部長は今回の夏巡業ではこれまでの申し合い稽古をなくし、同じ相手と相撲を取り続ける三番稽古、あるいは3、4人でグループを組んで申し合いをするよう通達を出した。稽古ができる力士は事前に裏方の若者頭(わかいものがしら)に相撲をとる相手を申し出る。また、看板力士である横綱、大関が必ず稽古場に顔を出すことも合わせて通達された。
尾車巡業部長は「プロなんだから、関取衆にサボるなと言いたくはない。サボっていたら自然と淘汰される。関取になりたい奴はたくさんいるんだから。やる気がある力士が土俵に来た方が、お客さんにもいい稽古を見せられる」と意義を語る。
茨城県石岡市内で始まった夏巡業初日の8日は導入したばかりとあって、力士に戸惑いも見られた。
土俵周りに集まった関取衆は約10人と少なめ。豪風と宝富士が三番稽古をこなした後、常幸龍と栃乃若、高安がグループとなって申し合いする展開。その中に大関稀勢の里が入り、10番続けてとった。
その後は稽古時間が余ったが、一時土俵に誰もいない状態に。周囲から促され、大砂嵐と照ノ富士が急遽(きゅうきょ)三番稽古を始めた。3横綱は白鵬が大砂嵐に、日馬富士が高安にぶつかり稽古で胸を出すにとどまった。
稀勢の里は「ちょっと最後はだれちゃったね」と苦笑い。新方式については「どっちにしろ稽古は稽古。やることは変わらないから、徐々に慣れていくのでは」と淡々と語った。土俵で空白の時間があったことに白鵬も「しらけちゃったね。(これまでの方式と)両方あってもいいんじゃないの」と見解を述べた。夏巡業は17日の北海道釧路市まで8カ所を回るが、新たな方式は果たして定着するか。(藤原翔)
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