中華論理と国際論理 | MacauWalkers.com ブログ版 マカオ現地の最新ニュース! 

中華論理と国際論理

中国の有名作家、韓寒の名句

「世界には2つの論理がある。国際論理と中華論理だ」

これは、中国国内の論理が一般的な国際論理とまったく異なる、という事を表しています。

一つの例を挙げてみましょう。

今年のノーベル平和賞は中国の作家、劉曉波氏に送られました。

$MacauWalkers.com ブログ版 マカオ現地の最新ニュース! 

彼は1989年に発生した天安門事件の際、在留先のアメリカから帰国し、民主化運動に参加、彼以外の民主化運動のリーダ達が海外へ出国する中、中国に留まり、民主化を唱える文章を発表し続けた事から「国家政権転覆扇動罪」の罪名で現在も投獄されています。

このような人物がノーベル平和賞を受賞する事は、中国にとっては屈辱で、中国政府の報道官は「劉曉波のような犯罪者がノーベル平和賞を受賞する事は、ノーベル賞の趣旨に反し、権威を貶めるものだ」との声明を発表しました。

これが中華論理です。

中国政府はノーベル賞審査委員会よりノーベル平和賞の定義を知っているとでも言うのでしょうか?

先週、中国の温家宝首相はCNNの番組に出演して、中国の政治改革の談話を多数発表しました。

この中で、「風雨無阻,至死方休(雨が降っても風が吹いても阻む事は出来ず、死ぬまで休む事はない)」とまで言いましたが、このような話は中国国内では報道される事はなく、温首相がいくら海外に向けて偉そうに発言しても、国内には適用されません。

中国の首相として、彼が最近10年間で中国の民主化を推進したか?と聞かれれば、筆者はそのような事は全く見受けられなかった、と答えます。

発言内容と実際の行動が全く異なるのも【中華論理】の特徴の1つです。