アクセサリーとか結構好きな僕ですが、思えばどうして好きになったのか・・?
初めて CHROME HEARTS や GABOR なんかと出逢った時。
はやり、その 手造り感 に惹かれたんだと思います。
初めて見た当初、この1つ数万、物によっては10万を越えるような銀製のアクセサリー達は、職人と呼ばれる人が1つ1つその手で製作しているんだと・・疑う余地もなく思っていました。
ここでの“その手”とは、銀の塊を工具を使って削り出しモチーフを出していくといった作業の事です。同じように、ブレスレットなんかでも一本の銀の棒を加工し、削り出している・・と心底思ってました。 (実際、そんな風に書いていた雑誌もありましたし。)
後に実際はその殆どはワックスと呼ばれる物で造形を製作し、原型を製作。それから型を取って量産している事を知り、衝撃を受けた訳ですが・・。
もちろん、僕はこのロストワックス製作にも大いなる手造りを感じていますし、現在でのCADでの製作にも関してもある種のクリエイティビティは感じてます。
ただやはり、この職人さんが1つ1つ削りだして・・っていう装飾品に対する憧れは確実にあった訳で・・。
アクセサリー製作に詳しい方に「スカルなんかのデザインを削り出しで作るのは意味がないし、コストも相当なものになるから無理」・・なんて言われた事があるんですが、本当にそうなんでしょうか?
骸骨なんかのデザインを削りだして造るのは大変なんでしょうが、ユーザーとして物凄く魅力を感じます。
そして、銀の指輪一個に、数万、物によっては十万を超える世界です。
コスト的には全くもって間違いではないと思うのですが・・。
・・なんて、熱き思い もなりを潜めていたここ数年。
そんな思いを呼び起こす・・、いや、更に沸き立てるような物に先日出逢ってしまったんです。
それは、コレコーレさん で物色していた時の事。
ショーケースの上に置かれた 1つの物が目に留まりました。
すぐに手にする僕。
それがこちらの品です。
これは象牙椰子(アイボリーナッツ)で製作した造形物です。 ( 象牙椰子の説明は コチラ )
象牙椰子とはこんな物。
説明のとおり本当に恐ろしく硬く、
僕が絶え間なく5時間磨き続け・・
ようやく、こんな感じになってくれました。
次の日僕は酷い筋肉痛・・。
ただこのツルンとした質感は実に素晴らしく、正に象牙のようなんです。
そんな象牙椰子をその質感を生かしながらこんな造形に仕上げてしまうとは・・恐ろしすぎです。
しかしながら、現在ではこの象牙椰子は中々貴重で、コレコーレさんでも無くなってしまっていて・・こんな品をこれからもどうか製作して頂きたく、僕がたまたま持っていた象牙椰子を献上されてもらう・・という事になったんです。
が・・驚きはこれだけではありませんでした。
その他のモノがまた凄かったんです。
前日の記事のブツです。
ご覧あれ
これらも全て、なんと象牙椰子を削って造られているんです。
左から
人の顔(仮面)のペンダント。
スカルの造形物。
スカルのリング。
あの硬い象牙椰子からこれらを造ってしまうなんて・・
当然ながら、削りだしている以上、1つのミスも許されません。
そして、単に削り出しというだけでなく、そのディテールや、デザインへの持って行き方が素晴らし過ぎるんです。
象牙椰子という素材と合わさって本当の骨のよう・・。
伝わりますか?
この恐ろしさ。
今日は僕、あまり語りません・・。
そして、そのリングを着けると・・
骸骨をリングへと、このデザイン転化のさせ方・・凄い物を感じます。
これらの品はコレコーレさんにいらっしゃる謎のお客様(50代くらいで、お髭をはやしていらっしゃる方らしいです。)が製作した品です。
そのお客様は何か他の物を製作されている職人さんらしいのですが、コレコーレさんで象牙椰子を買われ趣味でこれらを造られたとの事です。
ただ、趣味といっても、1つを作るにあたっては、本当に神経を集中し高めた上で部屋にこもり製作されるようで・・。
実物をからは恐ろしいくらいのオーラが湧き出していました。
驚く事に、こちらの品は実は納得のいかない品という事で、象牙椰子のお礼にコレコーレさんに置いていかれたらしいです。
これで納得がいかないなんて・・・・本当の完成品はどんな物なんでしょうか?
本当に素晴らしい・・いや、恐ろし過ぎる品々です。
僕はこれをどうしても手にいれたく、交渉を試みたのですが・・やはり、お客様が置いていかれた物、そして現在はその方と連絡が取れないという事ですので、今は無理との事でした。
・・・が、僕は全く諦めていません!( ̄▽+ ̄*)
いつか、その方が再び来店した時にお願いし、僕の家宝として手に入れたいと思います。
そして、それをここで記事に出来る日を夢見ています。
僕の宝探しは永遠に続きます・・♪