秘密の女たち 26話「疑いの目」



 



 


 



私の知る姉は何だったのか

姉が憎いというよりも

ただ自分に

腹が立ました


人の心の中を

知ることはできない

たとえ10年 共に暮らした

夫であろうと


ご主人に裏切られたのに

随分と冷静ですね


私が幼い頃 母は苦しんでた

おばが急死して

抜け殻になってたの

だから私は

悲しみを見せたくなかった

ミンジを失った時も

必死に自分を保ったわ


感情は吐き出さないと


認めたくなくて

見たくない現実から

目を背けたの

怖いからと

目も耳も塞いでいたのよ

自分の目に映らず

耳に入らなければ

完璧だと思ってた

その完璧なものが

音を立てて崩れ始めてる



ユンジン、ウニョンー










人の心の中を

知ることはできない

たとえ10年 共に暮らした

夫であろうと


そう

人の心の中を知ることなんてできないんです。

何年一緒に暮らしたって知ることも、分かることもできないんです。

元夫がそうでした。

決してドラマの中のできごとじゃなくて、現実世界でもそうなんです。

夫婦なんて名ばかりで、しょせん紙切れ一枚の繋がりでしかなく、他人なんですよ。