双頭の鷲〈下〉 (新潮文庫)
佐藤 賢一
新潮社
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下巻はベルトラン・デュ・ゲクランの
後半の人生の話。


ゲクランはフランスの大元帥まで登り詰めた。



フランス王シャルル5世の大推薦のものであった。



ゲクランは軍事・戦術では一流ではあるが、政治となると
まるで子供のように何もできない人間だった。



しかし、軍事となるとこの時代にできない様々な発想で
絶対的イングランドを何度も破った。



そうして、登り詰めた大元帥だった。



しかし、それは彼を孤独にする結果になった。



最愛の妻、ティファーヌ・ラグネルとの死別。
従兄弟で修道士、エマヌエル・デュ・ゲクランの別れ。
軍友たちとの死別。



フランスでのベルトランの人気は高まるばかりだが、
ベルトラン本人は、普通に接する人が周りにいないという孤独に陥っていた。



そして、ベルトランは初めて気が付いた。
大切なものは、周りにいた妻・従兄弟・友であったことに。



かなり面白い内容でした。
フランスとイギリスの100年戦争の始まりは、
スコットランドとイギリスの代理戦争から始まり
犬猿の仲が100年も続いた戦争であった。



日本で名な人は、ジャンヌ・ダルクであるが、
ベルトラン・デュ・ゲクランの軍事行為は、ジャンヌダルクが足元にも及ばないほど
強大なものである。



実際にベルトラン・デュ・ゲクランの墓は、
フランス王家の墓所サン・ドニ教会に埋葬されており
シャルル5世に永遠と王家を守ってほしいという意思で埋葬された。
(ルイ16世・マリーアントワネットもサンドニ教会に埋葬されている)



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