Part TWO : SIREN (サイレン)
なんだ。あれはなんだろう。僕のどこか遠いところから聞こえてくるうなり。超高層ビルの地下機械室に設置された、たくさんの機械から生じるような低い唸り。あるいは、光を通さぬ暗く静かな深い海底を削ぐ海流の秘やかなうねりの音。音。何の音だろうか。いいや、音なんか聞こえない。何も響いてこない。ただ、僕の周りは、大勢の少年・少女たちでいっぱいに埋め尽くされているだけだ。
黄色い男共のエレクトリックでエキサイティングな演奏が少年・少女たちの奇妙な波形を刻み込んだ脳のなかに新しい刺激を送り込み、拡散してしまうと、ドラムスの叩き出す規則正しく、強烈なリズムが前面に押し出されてくる。
それが、合図なのだろうか、周りを各々少年・少女たちに囲まれながら、思い思いの演奏を展開していた三人の黄色い男共は、上体だけをリズムに乗せて、前方にグイグイ押し出すあのぎこちないロボットのような動作でゆっくりと歩き出す。
あぁ、僕のどこか遠いところでは、やはり同じように、広く冷たく、そして乾ききった空間にずらりと並び置かれた機械群から生じるような低い唸りと有音性物体からでも発生するような音の混じり合った、どこまでも漠然としたざわめきのような音が感じられているのだ。音。あの音は一体なんなのだろうか。
To be continued.
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