僕がもっと少年を注視したいと思い始めるのとほとんど同時に、僕の、と思われる視点は、僕自信の意志とは関わりなく、全く違った方向にゆっくりと動き始める。
これまで、しばらくの間、少年にピッタリと接近していた、僕の、と思われる視点は、彼のいる場所から徐々に遠ざかり始めるのだった。
少年の体は段々と小さくなってゆき、やがて彼の置かれている、四方をガラスで囲まれた奇妙な部屋の全体も明らかになってくる。
眩いばかりの数多くのイルミネーションが冷たいガラスの内部で屈折、偏光し、鏡の床に反射して散りばめられる。
限りない電飾光線が、果てしない屈折と反射とを繰り返しながら、僕の方へ、僕の内部と思われる場所へ、中心部を探すように侵入を続け、男共がつくりだす不協和音がそれを歪め、分解させる。
やめろ、やめろ。やめてくれ。
そんなことにはお構いなしに、僕の、と思われる視点はなおも加速し、その場所から遠ざかり続ける。
そして、その途中で少年の置かれた場所の全貌が見えてくる。
それは、ガラスと鏡のキューブ状の部屋が無数に接合された巨大な集合体。
眩い光に包まれたガラスと鏡のキューブの巨大な集合体。
そんなガラスの空間に、少年は黒い布で目隠しされ、猿轡のうえからガムテーブで口を塞がれ、閉じ込められていたのだ。
To be continued.
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