ちょっと前ですが東京地裁で下記のニュースのような判決が出ました

 

http://www.jil.go.jp/kokunai/mm/hanrei/20160518.html


…定年後に嘱託社員として再雇用した労働者の職務の内容が変わらないのに賃金を約3割引き下げたこと(賃金格差)は違法だとして、差額の支払いなどが命じられた事案(会社側が控訴中)

 

60歳定年後に65歳までの再雇用(嘱託等)されるのが一般的になっていますが、この場合賃金は3割から4割程度下がることが多いです。(その下がった賃金を補填するために雇用保険からの給付金という制度もあるんですがその話はまた今度)

使用者側としてコスト削減の一つの方法として定着しつつある方法が否定されたということで今後物議を醸し出す判例になるかもしれません。

 

ただ、判決理由として「コストの増大を避けつつ高齢者の雇用を確保するために、再雇用後の賃金を下げること自体は合理的だが、仕事内容が同じ場合は賃金格差があってはならない」とあり、仕事内容が変わるような再雇用の場合は賃金が下がっとしても問題は無いとの見解が見て取れます。

 

また、違反とした法律は労働契約法20条(期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止)なので定年再雇用だけでなく、正社員と契約社員との賃金格差に関する問題にも絡んでくる可能性が大きいと思われます。

 

今後の裁判の行方に注目すべき案件では無いかなと思った次第。