米国株大幅反発
4日の米国株式市場はNYダウが130ドル近い上昇、ナスダックについても30ポイント近い上昇となり大幅に反発した。富裕層の投資家によるGM株の買い付けを31ドルで提示(発表前の株価は27ドル!)し、同社株が18%も上昇したことが大きくかったようだ。GMについて株式よりも社債の方が市場の足を引っ張ってきた。あともう一度格付け会社から「格下げ」を喰らえば、投資不適格となり大量保有者である年金基金による強制的な売却を誘発するという懸念が以前から指摘されてきた。この問題が爆発すれば米国発の大きな金融問題に発展する可能性もあったということで、なんとなく市場関係者にとって頭の痛い問題であったはず。頭痛の一つであったGMに関して「前向きなニュース」として取り上げられ市場も好感し、市場全体にも力を与えたとみられる。
また、昨日のFOMCを済ませたというイベントを無事通過したということも大きかったと個人的には考えてる。FRBの引き締めも夏くらいで終了するのではないかとの見方も一部浮上してきていることも注目に値する。
資産のインフレ・ヘッジは必要か? において以下のように記述されてます。
>Bloombergによると、PIMCOのビル・グロス氏がFF金利の引き上げを3.25~3.50%で打ち止めと主張
とあります。要はFRBも景気減速を認識し始めてきているので金融引締めを年末まで続けない。ということらしい。
つまり、FOMC直後やその翌日である5月4日の米国株式が堅調に推移したのはこれらの要因が大きく作用したと思います。
で、どう判断したらいいのか?ということですが、現時点ではこの堅調さをもって「底打ちした」と判断するのは時期尚早と思います。GMについてはただ単に一人の投資家が現値よりも大幅に高く買い付けを発表しただけ。GM自体の問題解決と何の関係もありません。また、FRBの金融引締めサイクルも終わりが見えてきたという見方についても否定的です。FRBの金融政策の目的は景気でなく物価の安定にあります。原油50ドルの影響が本当の意味で実体経済や物価にどれだけ影響するのかはエノミストがどう予想しようが実際の推移を見ない限りわからないということ。で、現状の物価指数は上昇してきていますね。物価指数が全く落ち着いてきているわけでもないのに、金融引締め早期打ち止めシナリオには疑問です。逆にいえば、今後の物価指標には注目がこれまで以上に集まると思われます。
ということで、米国株が反発してきてますが個人的には「もともとNYダウの10000ドル、ナスダック1900ポイントに心理的な壁がある(つまり下がってきたら買いを入れる投資家が多い)状況の中において、FOMCというイベントを無事通過し、GM株を大きく支援する一時的な材料が出た」と考えており、楽観的にはなれないというのが正直なところです。