1985年、新日本プロレスに移籍したブルーザー・ブロディに代わるスタン・ハンセンの新パートナーとなり、8月にPWF世界タッグ王座を獲得し、12月に世界最強タッグ決定リーグ戦で優勝を果たした、テッド・デビアスのテーマ曲。1987年WWFへ移籍するまで、ハンセンとの名タッグは続いた。このテーマ曲は、「GREYBEARD」、「MOTION」とともに、この時期全日本プロレスのトレンドであった3曲合体テーマ曲バージョンも使用された。「Our Song」は、イエスの1983年11月にリリースしたアルバム『ロンリー・ハート(原題「90125」)』に収録されている。

 

 

イエス (Yes) は、イギリス出身のロックバンド。正式デビューは1969年。プログレッシブ・ロックの代表的存在であり、yesKing CrimsonEmerson, Lake & PalmerPink Floydの4つのバンドをまとめて「プログレ四天王」と称される。(Genesisを入れて「プログレ五大バンド」とも言われる)イギリスのバンドで初めてアトランティック・レコードと直接契約を交わしたバンドでもある。リーダー的存在のジョン・アンダーソンの「音楽観と世界観」に合わせられるかがyesというバンドに残れるか、出て行くかを決めているようなもので、技術、才能があっても合わなければ脱退。というのがほとんどである。リック・ウェイクマンは4回も脱退している。メンバーの入れ替わりが多く、バンドの活動にも悪い影響を及ぼすこともしばしば。しかし、クリスのみ結成から現在まで1度も脱退したことが無い。

 

 

アルバム『ロンリー・ハート』(90125)は、1983年に発表されたアルバム。それまでのプログレッシヴなサウンドとは打って変わり、ポップな作風である。ちなみに原題の「90125」という数字は、ただの発売当時のレコードの品番であり、深い意味はない。解散していたイエスの再結成アルバムとして話題となった。このアルバム発表時のメンバーは、ジョン・アンダーソン(ヴォーカル)、クリス・スクワイア(ベース)、トレヴァー・ラビン(ヴォーカル、ギター)、アラン・ホワイト(ドラムス)、トニー・ケイ(キーボード)の5人。そして、プロデュースはトレヴァー・ホーンが手掛けている。但し、レコーディングにおいて、トニー・ケイはほとんど演奏に参加しておらず、スタジオ・ミュージシャンとして参加していたチャールズ・オリンズがキーボードのほとんどを弾いている。イエスの代表作『こわれもの』(1972年)、『危機』(1972年)とは大きくサウンドが異なり、ポップでモダンなロックに仕上がっており、歌詞も複雑で抽象的なものではなくなっている。その象徴的な楽曲が、アルバムの日本語題にもなっている「ロンリー・ハート」である。この曲ではプロデューサーのトレヴァー・ホーンの存在が大きく、彼の手によるサンプリングやリバーヴの処理が曲の持ち味に貢献している。この曲は、現在のところイエス唯一の全米Billboard Hot 100における1位獲得作品で、アルバムのヒットを牽引した。 また、ロジャー・ディーンによるイエスのロゴマークがなくなり、簡素なアルバム・ジャケットになっている。日本に於いては、1曲目の「ロンリー・ハート」が、日産・バサラ、三洋電機(パナソニック)eneloop、UCC上島珈琲「クリア」に使われ、最近ではジャン・レノと妻夫木聡、水川あさみがドラえもんの登場人物に扮するトヨタ・ノアにも使われるようになった。また2012年に放送されたテレビアニメ、ジョジョの奇妙な冒険の一部の回のBGMで、ロンリー・ハートと似たようなセリフが使われている。この成功を受けて、次作『ビッグ・ジェネレイター』(1987年)も同じ音楽性を打ち出したが、セールス的にはそれほど成功しなかった。

 

■テッド・デビアス(Our Song)

https://www.youtube.com/watch?v=A8Ym9-e1tNM

https://www.youtube.com/watch?v=MUU_6g5RbXY

 

■Yes - Our Song - Remastered

https://www.youtube.com/watch?v=IYLvYdH06nY

 

■テーマ曲ヒストリー

・Our Song (YES)

・Million Dollar Rap (WWF時)